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《統一地方選・民進党が惨敗》国民党が大躍進、中南部含む15県市


ニュース 政治 作成日:2018年11月25日_記事番号:T00080577

《統一地方選・民進党が惨敗》国民党が大躍進、中南部含む15県市

 24日投開票の統一地方選挙は、民進党の牙城、高雄市をはじめ野党・国民党が直轄市で3市、全22県市のうち15県市で首長ポストを獲得し、中南部まで勢力図を広げた。与党・民進党は既存13県市から6県市に半減した。両岸(中台)関係悪化による中国人観光客の減少や相次ぐ断交、早急なエネルギー政策や労働基準法(労基法)改正など、産業界や労働者に影響が直結する改革を推進してきた蔡英文政権に対し、有権者の不満が噴出した。

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 中央選挙委員会(中選会)によると、開票作業は25日午前3時2分に完了し、県市長選の政党別の得票数と得票率は、▽国民党、610万2,876票(48.79%)▽民進党、489万7,730票(39.16%)──などで計1,109万3,958票(88.7%)、無所属は141万3,821票(11.3%)だった。投票率は、直轄市が66.11%、その他の県市が68.87%だった。就任日は、12月25日。

 国民党は、▽新北市▽新竹県▽苗栗県▽南投県▽台東県▽連江県──を守った他、▽高雄市▽台中市▽彰化県▽雲林県▽宜蘭県▽澎湖県▽嘉義市──を民進党から、▽花蓮県▽金門県──を無所属から奪回し、4年前の選挙より9県市増やした。

 民進党は、▽桃園市▽台南市▽基隆市▽新竹市▽嘉義県▽屏東県──の6県市に減少した。

 台北市は、無所属の現職、柯文哲氏(59)が当選した。

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政治より経済

 中華民国工商協進会(CNAIC)の林伯豊理事長は、投票日まで五分五分とみられていた高雄市と台中市で、国民党が大勝したことから、市民は変化を求めていると指摘した。民進党の惨敗に対しては、企業の収益が上がり、労働者の給与が上がる環境づくり、市民が実感できる施政の見直しが必要と提言した。

 中華民国全国商業総会(商総)の頼正鎰理事長は、高雄市で国民党の韓国瑜氏が経済振興を掲げ、民意をつかんだように、近年の選挙はもはや政治より経済問題が重視されていると指摘した。

/date/2018/11/25/00kmt_2.jpg大勝した国民党の呉敦義主席(中)は蔡政権に対し、「1992年の共通認識(92共識)」に基づき、両岸(中台)間の経済関係を維持するよう求めた(24日=中央社)

【図】【表】