ニュース 政治 作成日:2018年11月25日_記事番号:T00080580
新北市長選挙は、今年3月まで同市副市長を務めた国民党の侯友宜氏(61)が116万5,130票(得票率57.15%)を獲得し、民進党の蘇貞昌氏(71)の87万3,692票(42.85%)を29万票余り上回る圧勝だった。2万4,000票余りの僅差での勝利だった前回(2014年)に比べ、国民党票が大幅に伸びた。2期続いた朱立倫市長の市政が評価を受けた他、同市瑞芳区への台湾電力(台電、TPC)深澳石炭火力発電所の建設問題をめぐり、中間層の民主党政権への批判票を集めた。
勝利宣言をする侯氏(右2)と朱市長(左2)。都市交通システム(MRT)建設や都市再開発などに取り組む(24日=中央社)
侯氏は、深澳発電所の建設予定地がある瑞芳区で62%(1万3,393票)の票を獲得。民進党は、選挙戦中の先月、同発電所の建設中止を決定したが、票獲得には至らなかった。
結果を左右する都心部でも、侯氏が国民党地盤の中和区、永和区、新店区で得票率60~70%と優勢だった他、民進党が地盤とする三重区、新荘区でも蘇氏と互角の戦いをみせた。
元警察署長で好感度
侯氏は内政部警察署長の経験があり、7年余りの副市長時代には性産業や違法建築の取り締まり、2015年2月の復興航空(トランスアジア航空)の旅客機墜落事故や、同年6月の八仙水上楽園(八里区)での粉じん爆発事故で陣頭指揮を執るなど、正義感のある強いイメージも高評価につながった。
一方、民進党にとっては、侯氏の家族の会社が運営する中国文化大学(台北市)の学生宿舎の土地使用区分違反問題で追及を試みたことや、かつての国民党強権統治下で行われた迫害や人権侵害の真相究明を進める政府の促進転型正義委員会(促転会)の委員が、警察出身の侯氏が民主化活動家の弾圧に関わったかのような発言をしたことが、侯氏への不当な攻撃と映り、支持拡大の裏目となった。
市長選の投票率は64%で、前回市長選の61.65%より高かった。
敗北宣言をする蘇氏(右2)。敗北した民進党の幹部交代で、党主席に着く可能性もある(24日=中央社)
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