ニュース その他分野 作成日:2018年11月27日_記事番号:T00080613
関係筋によると、高雄市長選挙で当選した韓国瑜氏(国民党)は25日、鴻海精密工業の郭台銘(テリー・ゴウ)董事長と電話し、鴻海の高雄投資拡大を取り付けた他、12月上旬に中国福建省アモイ市で開かれる両岸(中台)企業家サミットに招かれた。蔡英文政権の発足後、中国人観光客が減少するなど経済的打撃に見舞われる中、中台交流拡大で経済の活性化を図り、産業界や市民にアピールする構えだ。選挙戦で「韓流」ブームを巻き起こした韓氏の影響は、市長就任後も高雄市にとどまりそうにない。27日付経済日報などが報じた。
韓氏の当選を受け、観光や建設など、株式市場の高雄関連株が上昇した(中央社)
韓氏の選挙活動を中心となって支えた楊秋興氏が26日、韓氏と郭董事長の電話会談とその内容を明かした。楊氏によると、鴻海は高雄軟体科技園区(高雄ソフトウエアパーク)内のデジタルコンバージェンス・データセンターを軸に、投資を拡大するという。楊氏は高雄県長(2001~10年)時代に、09年8月の水害(八八水害)をきっかけに、鴻海の高雄ソフトウエアパーク投資を呼び込んだ実績がある。楊氏は、韓氏の下で副市長に就任するとの呼び声が高い。
鴻海は26日、両氏の電話会談の事実を認めたものの、詳細は明らかにしなかった。
一方、両岸企業家サミットは13年から台湾と中国で交互に開催されており、中台の企業関係者300人以上が参加する。韓氏が出席することになれば、高雄投資を呼び掛ける他、台商(海外で事業展開する台湾系企業)の参加も増えると予想されている。
10社が投資意向
この他、韓氏は26日夜にフェイスブック(FB)のライブ配信で、企業10社が高雄への投資意向を示していると明かした。韓氏の市長就任で、高雄での投資計画が加速するとみられている。
高雄市では、義聯集団(Eユナイテッド・グループ)が複合商業施設「義亨天地(Eスカイランド)」に370億台湾元(約1,400億円)を投じる他、富邦金融控股が龍華国民小学跡地でのBOT(建設、運営、譲渡)方式の開発で280億元を投じる計画を進めている。
15県市の国民党首長が連携か
韓氏は選挙戦で、台湾南部の高雄と中国南部の都市との連携「南南合作」を主張しており、当選後には、中台による1992年の共通認識(92共識)が国民党の両岸交流における最高指導原則で、高雄市政府に両岸作業小委員会を発足させるとの考えを表明した。今後、国民党の15県市の首長が一丸となって、中台交流を拡大するとみられている。
頼清徳行政院長は26日、経済振興は重要施策で、両岸政策の責任も総統にあると強調した。
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722