ニュース 社会 作成日:2018年12月5日_記事番号:T00080794
3日に53歳の若さで死去した自動車大手、裕隆集団の厳凱泰(ケネス・イエン)董事長兼執行長、およびその前日に57歳で亡くなったコメディアンの安迪さんがいずれも、食道がんを患っていたことから、この病気に注目が集まっている。
生前の厳董事長。2年前の手術時には「取れば大丈夫」と娘に話していたという(中央社)
医師によると、咽喉と胃を結ぶ長さ20~25センチメートルの器官、食道の粘膜にがんが発生した場合、初期は痛みは感じず、ほとんど症状が出ない。しかし腫瘍が大きくなるにつれ、食べ物を飲み込む際に違和感を感じるようになり、最終的には液体を飲み下すことも難しくなるという。
衛生福利部(衛福部)の統計によると、台湾で昨年、食道がんが原因で亡くなった人は1,797人と、がんによる死者数としては9番目の多さで、男性では5番目に多かった。
台湾大学医学院附設医院(台大医院)胸腔外科の李章銘医師によると、食道がんの罹患(りかん)率は現在、10万人当たり14~15人と、20年前の同6~7人から倍増。毎年2,400~2,500人の患者が新たに発生し、約90%を男性が占める。
食道がんは若年化が進んでおり、死亡年齢の中央値は60歳と、男性の死者数の多いがんの中では口腔(こうくう)がんの59歳に次ぐ低さだ。李医師によると、40代の患者は珍しくなく、30代で食道がんが見つかった際、既に全身に転移していたケースもあった。
食道がんも他のがんと同様、早期発見が治癒の鍵となり、ステージ0で発見された場合の生存率は100%、ステージ1では79%、ステージ2では55%、ステージ3では37%と低下していく。ただ、初期に症状がほとんど無いことから、台湾では食道がんが発見された際、6割以上のケースで既にステージ3~4の状態となっており、「サイレントキラー」と呼ばれることもある。
李医師は、食道がんの原因の8割は喫煙、飲酒、ビンロウの習慣に関係があり、継続期間が長いほどリスクが高まるとの見方を示した。喫煙、飲酒の習慣のある男性は、特に症状が無くとも定期的に検査を行った方が良さそうだ。
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722