ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

阿里山森林鉄路、蒸気機関車が復活


ニュース 社会 作成日:2018年12月6日_記事番号:T00080822

阿里山森林鉄路、蒸気機関車が復活

 嘉義市内と阿里山を結ぶ観光客に人気の阿里山森林鉄路で、来年元日より蒸気機関車が運行されることが発表され、鉄道ファンを喜ばせている。

/date/2018/12/06/18kakomi_2.jpg有意義な試みではあるが、蒸気機関車の運行が市街地に限られるのがやや残念だ(5日=中央社)

 阿里山森林鉄路の運行を管理する行政院農業委員会(農委会)林務局阿里山林業鉄路・文化資産管理処によると、蒸気機関車は2週間に1日、嘉義駅から1駅目の北門駅までの運行となる。

 木造の車両が使用されるほか、北門駅はタイワンベニヒノキを利用した日本統治時代の初代駅舎が復元・修復されており、乗客は阿里山で林業が栄えた当時にタイムスリップしたような気分を味わえるという。

 なお阿里山森林鉄路で使用されていた機関車は勾配がきつく、急カーブの多い同路線に適したシェイ式と呼ばれる歯車式蒸気機関車で、1912年以降に米ライマ社から導入されたという。来年明けからの運行に使用される「25号」は06年に石炭式からディーゼル式に改造された後、イベントなどで運行されてきたが、保守が難しく排煙用のパイプが破損し、水漏れするなどのトラブルが相次いでいた。このため11月にパイプを全て交換するなど修理を行った結果、来年からの定期運行が可能となった。

 ちなみに阿里山森林鉄路は、レール幅が762ミリメートルと比較的狭い「ナローゲージ」と呼ばれる軌道が採用されており、同軌道でシェイ式機関車が運行されるのは世界で唯一のケースだという。

 嘉義駅~北門駅周辺には、林業が盛んだった阿里山で働く人々のための日本式宿舎跡地を生かし、当時の街並みを再現した観光スポット「檜意森活村(通称ヒノキ村)」や林業をテーマとする文化施設「阿里山林業村・林業芸術園区」があり、こうした施設と蒸気機関車を活用し、観光ブームを再燃させたい考えだ。