ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム 会社概要 採用情報 お問い合わせ

コンサルティング リサーチ セミナー 在台日本人にPR 経済ニュース 労務顧問会員

三井アウトレット台中港、オープン


ニュース 商業・サービス 作成日:2018年12月13日_記事番号:T00080931

三井アウトレット台中港、オープン

 三井アウトレットパーク(MOP)台中港(台中市梧棲区)が12日、グランドオープンした。MOP台湾林口に続く台湾2店舗目で、海辺(ウオーターフロント)の立地を生かした開放的なデザイン、台中港エリアを一望できる観覧車などが特徴だ。来年の来店客は延べ800万人、売上高は50億台湾元(約180億円)を目指す。13日付経済日報によると、同社は高雄港でも商業施設の出店を検討している。

/date/2018/12/13/00top2_2.jpg夜間ライトアップされる観覧車は、台中港エリアの新たなランドマークとなった(三井不動産提供)

 三井不動産の菰田正信社長は、台中港とは50年前に同社が建設に関わって以来の縁で、MOP台中港は1日中楽しめる商業施設だと自信を示した。

 13日付経済日報などによると、MOP台中港を運営する三中港奥特萊斯の藤野隆史副総経理は、台中港のビジネスモデルを他都市で展開することを考えており、高雄港は条件がよく、投資の可能性を排除しないと語った。

 候補地は、台湾港務公司(TIPC)が開発する亜洲新湾区(アジア・ニュー・ベイエリア)とみられる。TIPCの主管は、三井不動産が既に高雄港を視察したと明かし、亜洲新湾区の21号埠頭(ふとう)付近は、ウオーターフロントの商業施設に適していると述べた。

/date/2018/12/13/00top1_2.jpg林台中市長(中)は、台中港開港以来40年で外資による最大規模の投資で、MOP台中港をきっかけに投資が増えると期待を示した(12日=中央社)

プレオープン期間も大盛況

 MOP台中港には、台湾のアウトレット初出店19店を含む約170店舗が入居し、中部最大級の店舗数だ。11月29日のプレオープン以降、周辺で大渋滞が発生するほど客足が好調で、平日は1日平均延べ1万5,000人、休日は3万人が訪れた。

 ファッション関連では、日本の▽アーバン・リサーチ・アウトレット▽サマンサタバサ▽フェスタリア──や、台湾発のラグジュアリーブランド「SHIATZY CHEN(シャッツィ・チェン)」、人気の▽STAGE▽STAYREAL▽a la sha──などが出店。日本、台湾、国際ブランドを組み合わせた本格的な店舗構成に仕上げた。

/date/2018/12/13/01mop_2.jpg港のコンテナをモチーフとして色鮮やかな建物で展開したオープンモールと、2階建てのエンクローズドモールも組み合わせたハイブリッドモールだ​(三井不動産提供)

 飲食店も充実しており、オープンモール1階とエンクローズドモール2階の飲食店ゾーンと、15店舗から成る約1,000席のフードコートを設置。▽Ivorish(アイボリッシュ)、フレンチトースト▽KINTAN BUFFET、焼き肉▽鎌倉もみじ茶屋▽銀座篝(かがり)、ラーメン▽十勝豚丼いっぴん▽和風洋食 銀座宮下▽氷見海鮮丼 粋鮨▽リルドーナツ・アンド・クレープ──などが台湾初出店だ。

 書籍や雑貨などを取り扱う誠品生活(エスライト・スペクトラム)も出店し、併設する英国式喫茶店チェーン古典玫瑰園(ローズハウス)の新ブランド「ローズハウスカフェ」で読書を楽しめる。

 海辺の景色を堪能できる観覧車やウオーターフロントデッキなどの施設も充実。来年には、雪のテーマパーク「スノータウン」がオープンする予定だ。

 MOP台中港の営業時間は、午前11時~午後9時30分。敷地面積は約18万平方メートル、延べ床面積は約6万平方メートルで、店舗面積が約3万5,000平方メートルを占める。

 台中市政府関係者は、盛況を受け、MOP台中港は第2期計画を早めるとの見方を示した。工商時報などによると、テナントが増える他、シネマコンプレックスなどのエンターテインメント施設も出店し、第1期、第2期を合わせた投資額は約50億元に上る見通しだ。

 一方、MOP台中港を迎え撃つ麗宝アウトレットモール(台中市后里区)は、第2期のテナント140店の誘致を進めており、来年夏には260店と、中部最大規模のアウトレットになる見通しだ。

ららぽーと台中も計画か

 林佳龍台中市長は12日、市政府の協力の下、三井が台湾糖業(台糖)の湖浜生態園区の用地の最優先交渉権を得たと明らかにした。

 経済日報によると、台湾鉄路(台鉄)台中駅近くの湖浜生態園区の用地(4.36ヘクタール)に大型商業施設ららぽーとを建設する計画だ。投資額は約100億元とされ、来年3月末までに契約を締結し、早ければ来年第4四半期に着工するもようだ。

/date/2018/12/13/top_2.jpg

 三井不動産は、2021年に台北市南港区で三井ショッピングパークららぽーと台湾南港(仮称)を、22年に台湾高速鉄路(高鉄)台南駅前で三井アウトレットパーク台南(仮称)を開業する予定だ。

【表】