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記事番号:T00080954
2018年12月14日15:29

 大同集団傘下の中小型液晶パネルメーカー、中華映管(CPT)が13日、中国子会社が銀行債務を返済できず、本社も支援能力がないことから、裁判所に会社更生手続きと保全処分を申請することを決めた。台湾の液晶パネルメーカーが会社更生手続きを行うのは同社が初めてだ。14日付工商時報が報じた。

/date/2018/12/14/00cpt_2.jpg会社更生手続きの申請決定を発表する黄財務長(中)。今年のパネル市況悪化が決定打となった(13日=中央社)

 同社の黄世昌財務長によると、今年はパネル供給過剰と米中貿易戦争でパネル価格が大幅に値下がりし、経営環境が悪化した中、出資比率26.37%の中国子会社、華映科技が延滞分20億人民元を含む計33億人民元(約550億円)の債務を抱え、12月4日に2位株主の福建省電子信息集団と共に返済催告を受けていた。また、傘下の海外持ち株会社、中華映管(バミューダ)も中国民生銀行香港支店からの5,300万米ドルの債務が返済不能となったことから、裁判所に会社更生手続きと保全処分を申請して従業員と債権者、株主の権益を守ることを決めた。

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 同社の1年以内に返済期限が訪れる流動負債は342億9,000万台湾元(約1,270億円)で、このうち銀行債務が127億元を占める。台湾銀行と京城商業銀行(キングズ・タウン・バンク)が最大の債権行だ。大同集団の彭文傑財務長は「中華映管の会社更生プロセスにはまだ不確実性がある。大同集団への影響については洗い出しが必要だ」とコメントした。

台湾初の大型パネル量産

 中華映管は1971年にブラウン管(CRT)メーカーとして発足。三菱電機の協力で97年に大型TFT-LCD(薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ)の量産技術を導入し、台湾業界によるフラットディスプレイ生産の幕を開けた。

 99年5月に第3世代工場で、台湾メーカーとして初めて大型パネルの量産に着手。当時の李登輝総統も祝賀のための同工場を訪れていた。しかし、2000年代中盤、業界の7.5世代工場の着工競争で脱落、2008年から9年連続で赤字が続き、財務体質が悪化した。

 昨年は黒字転換したものの、今年は中小型パネルの価格下落で第1~3四半期に純損失75億5,700万元を計上した。

 中華映管の経営破綻について業界他社からは「パネル業界の冬は始まったばかりで、これからさらに厳しくなる」との声が漏れた。

 中国で10.5世代、11世代工場の稼働がピークを迎え、アクティブマトリックス式有機EL(AMOLED)第6世代工場の稼働も増える中、生産効率の低い旧世代工場は、生産品目の転換や閉鎖を迫られている。中華映管は結局、規模でも新製品でも業界の競争に付いていけなかったといえる。

【表】

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