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記事番号:T00080980
2018年12月17日15:53

 経営破綻で裁判所への会社更生手続き申請を決めた中小型パネルメーカー、中華映管(CPT)の、桃園市の龍潭第6世代工場と楊梅第4.5世代工場が15日、突然稼働を停止した。売掛金回収に懸念を抱いた窒素メーカーが供給を止めたためと伝えられている。同社は、生産停止は一部のみで、2~3日後に出荷を再開すると強調した。一方、債権銀行団は17日に予定される会議で、会社更生手続きではなく債務再編交渉を主張するもようだが、認められる可能性は低いようだ。17日付工商時報などが報じた。

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 中華映管の台湾の生産拠点は両工場のみ。鍾兆其副総経理は、一部稼働停止はサプライヤーが原料供給を止めたことで影響を受けたと説明した。

 同社のある中間管理職者によると、この企業は製造工程の鍵となる窒素を供給する聯華気体工業で、中華映管による支払い能力を懸念して、契約違反を承知しつつ14日夜に供給をストップしたという。

 鍾副総経理は、現在当該企業と交渉中で、可能な限り早期に正常な生産体制に戻したいと表明した。製品や在庫の確認を進め、2~3日後に出荷を回復するとしている。なお、同社の台湾の全従業員は4,450人、生産ラインに携わる従業員は1,830人で、今後の整理・再建に伴う対応が大きな課題となる。

 中華映管の現状について、微駆科技(エクスプロア・マイクロエレクトロニクス)の呉金栄総経理は「経営危機は長年知られた事実で、サプライヤーは保証のある支払い方式を求めるなど対策を取っていたため影響は限定的」との見方を示した。そして、財務に厳しい日本メーカーは、同社に材料を販売しない可能性があると指摘した。

債権銀行団が協議へ

 台湾銀行は17日に債権銀行団による会議を開催する。中華映管に対する融資残高は今年9月末時点で約120億元(約440億円)で、銀行団は会社更生手続きではなく債務再編交渉を希望している。

 ただ、一部の銀行からは要望が通る可能性は低いとの声が出ている。中華映管が所属する大同集団は経済部工業局と事前協議を行っており、その際、同様に経営危機にあるグループの太陽電池用シリコンウエハーメーカー、緑能科技(グリーン・エナジー・テクノロジー)のみが、企業規模が小さいことを理由に債務再編交渉が認められた経緯がある。さらに、銀行団の債権は数百億元に達する中華映管の債務全体の一部にすぎない。

 なお、裁判所が会社更生手続きを認めた場合、銀行は通例、債権の50%に当たる60億元を貸倒引当金として計上する。

大同集団、負債比率65%

 大同集団は9月末現在、総資産4,245億8,700万元に対し負債総額は2,771億3,900万元で、負債比率は65.27%の高水準に上っており、市場からは懸念の声が聞かれる。中華映管単体では63.6%だ。

 緑能科技は1年以内に返済期限を迎える流動負債22億7,000万元に対し、手元の現金が3億元しかない。

【表】

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