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民進党主席補選、不協和音が表面化


ニュース 政治 作成日:2018年12月17日_記事番号:T00081000

民進党主席補選、不協和音が表面化

 与党民進党は、統一地方選挙での敗北を受けて辞任した蔡英文前主席の後任を選ぶ補選を1月6日に行う。現時点では中堅世代が推す卓栄泰行政院秘書長(59)と台湾民意基金会の游盈隆董事長(62)が出馬を表明している。党内では2020年総統選に誰が出馬するのかも絡んで、不協和音が表面化してきた。

/date/2018/12/17/17dpp_2.jpg卓行政院秘書長。党主席補選ではレッテル貼りや悪口はやめようと呼び掛けている(16日=中央社)

 党内対立の構図は、「蔡英文支持派」と「反蔡英文派」の衝突だ。卓氏は蔡英文派と目されており、游氏は16日、「民進党が敗北したのは、蔡総統による中央の政策運営が失敗だったためだ。中堅世代が団結して『皇帝(蔡総統)』を守り、蔡総統が総統選に出馬すれば、民進党という船は沈没する」と批判した。

 これに対し、卓氏は同日、同党の一部立法委員と懇談した席上、自分は蔡英文支持派ではないとした上で、「派閥の立場による思考を捨て、党全体の利益のためにまとまろう」と語った。

 そもそも今回の党主席補選は、本来候補となるべき中堅世代のうち、鄭文燦桃園市長、再選に失敗した林佳龍台中市長、高雄市長選で敗れた陳其邁元立法委員らがいずれも火中の栗を拾うまいと出馬を見送り、鄭氏を中心とする勢力がようやく卓氏を担ぎ出した格好となっている。

 党内の内紛について、新潮流系の長老格、呉乃仁氏(72)は「党の選挙後の反省方向が誤っている」と批判。同じ新潮流系の鄭氏らによる卓氏の擁立過程にも異議を唱え、民進党からの離党を宣言した。