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豚肉製品持ち込み、缶詰以外は原則禁止


ニュース 社会 作成日:2018年12月18日_記事番号:T00081031

豚肉製品持ち込み、缶詰以外は原則禁止

 中国で猛威を振るっている豚の伝染病「アフリカ豚コレラ」の感染拡大を防ぐため、過去3年以内にアフリカ豚コレラが発生した国・地域より豚肉製品を持ち込もうとした場合の水際対策が強化されている。ただ市民の間では、持ち込みが禁じられる豚肉製品の詳細について混乱が生じており、一部では「ベーコンやソーセージなど真空パック入り加工品は持ち込むことができる」といった誤った情報も出回っているようだ。

/date/2018/12/18/18kakomi_2.jpg14日からの3日間で、台湾全土の空港・港湾で計41件が摘発されている(17日=中央社)

 これに対し行政院農業委員会動植物防疫検疫局(農委会防検局)は、持ち込みが認められるのは高温、高圧蒸気滅菌処理が施され、感染の懸念がない缶詰製品(人間用は全て可、牛肉製品を除くペット用も可)や即席めんに含まれる調味パックのみで、それ以外の豚肉は生肉はもちろん、真空パック入りかどうかにかかわらず加工品も持ち込むことはできないと強調した。真空パック入り製品は無菌状態ではなく、冷蔵または冷凍が必要となるが、アフリカ豚コレラウイルスは冷凍状態の中で1,000日以上、生存可能なことが分かっているためというのがその理由だ。

 台湾ではきょう18日より、中国など過去3年以内にアフリカ豚コレラが発生した国・地域より豚肉製品を持ち込もうとした場合、初犯で20万台湾元(約73万円)、再犯で100万元もの罰金が科せられることになった。厳罰化について防検局は、高額の罰金設定による抑止効果を狙ったものと説明した。

 アフリカ豚コレラは感染力が強い上、現時点で治療法がなく、感染した豚は100%死亡することになる。また、ウイルスは長期間にわたり肉製品の中にとどまることが分かっており、当局は「ウイルスが台湾に流入すれば庶民料理の魯肉飯(滷肉飯)も姿を消すことになりかねない」と市民に理解を求めた。

 台湾への土産物として肉製品を持ち込むのは当面控えた方が無難だ。