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中国グルメは台湾に合わず?有名ブランドも苦戦続く


ニュース 社会 作成日:2018年12月19日_記事番号:T00081058

中国グルメは台湾に合わず?有名ブランドも苦戦続く

 ここ数年、中国ブランドの台湾進出が相次いでいるが、うまくいかずに撤退するブランドも少なくない。中でも飲食分野では有名ブランドが鳴り物入りで進出を果たしながら、短期間で撤退するケースが多く、「味付けが台湾消費者の口に合わない」などと指摘する声が上がっている。

 台湾人は鍋料理を好むとされるが、中国で人気の火鍋チェーン「譚魚頭」は16年前に台湾市場に進出し、当初は「2年以内に10店舗まで拡大する」と表明したものの、ふたを開けてみるとオープンしたのは台北市の2店舗にとどまった上、業績も振るわず3年目に撤退した。あきらめきれなかったのかその後、再進出するもやはりうまくいかず、約1年で撤退に追い込まれた。

 一方、こちらも中国では有名な羊肉しゃぶしゃぶチェーン「小肥羊」は2006年に台湾店をオープン。わずか1カ月半で1,400万台湾元(約5,100万円)を売り上げ、好調な滑り出しを見せた。このため当初は「3年以内に台湾で60店舗をオープンする」と豪語したものの、間もなく業績が急落。さらに経営理念の食い違いから台湾の運営会社が中国側と提携関係を解消し、中国側から「台湾の小肥羊は『山寨版』(偽物)だ」と指摘される事態となった結果、わずか5年で全店舗が閉店した。

 さらに中国の創作四川料理チェーン「俏江南(サウスビューティー)」は、執行長(CEO)の妻で台湾の人気女性タレント、徐熙媛(大S)の知名度を武器に7年前、台北市信義区の複合商業施設、「ATT 4 FUN」内に台湾店を開設したものの、3年後、賃料の高さを理由にひっそりと撤退した。

 その後も台湾に進出する中国の有名飲食チェーンは後を絶たないが、火鍋の「黄記煌三汁燜鍋」や焼き魚料理の「探魚」など短期間で撤退するケースが珍しくない。

 これについて自由時報は「味が台湾の消費者に合わない他、経営理念の違いやマネジメント面での問題が原因」と分析。舌の肥えた消費者が多い台湾の飲食市場で成功することはそれほど簡単ではなさそうだ。