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友達が10世代工場加速、3年で3千億元投資


ニュース 電子 作成日:2008年6月12日_記事番号:T00008106

友達が10世代工場加速、3年で3千億元投資

 
 友達光電(AUO)は11日、第10世代の工場建設計画についてメディアに進ちょく状況を明らかにした。世界の大手メーカーが10世代工場への投資を始動する中、陳来助同社総経理は、「どのメーカーも高い競争力を備え、1年遅れると即『アウト』だ」と計画を急ぐ姿勢を示した。今後3年間で3,000億台湾元(約1兆600億円)の投資を予定しており、第4四半期までに詳細を確定させたい考えだ。12日付工商時報などが報じた。
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協力メーカーと集積形成へ

 友達の10世代工場は、第1段階では1,000億元以上を投じ、ガラス基板投入枚数にして約3万枚の生産能力を目指す。来年着工、2011年までに量産に入る予定で、今年第4四半期までには工場の規模、ガラス基板や生産するパネルのサイズなど詳細が決定する見通しだ。

 現在は用地を選定している段階だ。10世代工場となるとガラス基板は3メートルを超え、交通法規に触れるため特別な許可を得ない限り輸送できない大きさとなる。このため、ガラス基板や材料など協力メーカーと共に進出することになり、用地は400ヘクタール以上の確保が必須となる。

 中部科学工業園区(中科)管理局も、現在、嘉義、彰化、南投などで中科第4期基地の用地獲得を検討している。しかし、できるだけ早く建設に着手したい友達にとって、彰化県が収用を予定している台湾糖業の農場が、面積が1,000ヘクタール以上と最大、かつ取得も容易であることから最有力とみられている。

単独出資で利点を生かす

 陳総経理によると、友達の10世代計画は、シャープとソニーによる10世代工場計画や、ソニーとサムスンの合弁による8世代工場などとは異なり、単独での投資となる可能性が高い。これは、より多くのブランドにさまざまなタイプのパネルを提供できるよう、柔軟な運営を行いたいためとしている。陳総経理は、「もし3大ブランドがすべてパネルを自給したとしても、世界にはまだ5割のシェアが残されるし、いかなる大企業も『卵を一つのカゴに入れる』リスクは冒さない。事実、すべての大手ブランドが当社に接触してきている」と単独での投資のメリットを強調した。

奇美電は高雄で用地探し

 一方、奇美電子(CMO)も現在、10世代以上工場の建設に向け用地の選定を行っている最中だ。何昭陽同社総経理によると、南部科学工業園区(南科)高雄園区の60ヘクタールの用地は、既に約半分を8.5世代工場の建設に充てることが決まっている。10世代または11世代工場には少なくとも100ヘクタールを必要としており、同園区での設置は不可能となっている。

 しかし何総経理は、ガラス基板など川上メーカーとの兼ね合いから、やはり高雄での設置の可能性が高いと指摘している。同社も年内には計画の詳細を確定したい考えだ。