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ホテル業界、年末年始盛況


ニュース 商業・サービス 作成日:2018年12月20日_記事番号:T00081063

ホテル業界、年末年始盛況

 台北市など大都市の年末年始のホテル予約が好調だ。日本人など外国人旅行客の増加と、4連休(12月29日~1月1日)で、年越しイベントなどを目当てに観光に出掛ける台湾人が増えることが背景にある。20日付工商時報などが報じた。

/date/2018/12/20/00top_2.jpg台北101の花火は、高額の宿泊料金を支払ってでも部屋から鑑賞したいという客が多い(19日=中央社)

 特に台北101ビルで年越し花火が行われる12月31日は、台北市の観光ホテルの予約率が全て90%以上を上回っており、香格里拉台北遠東国際大飯店(シャングリ・ラ・ファーイースタンプラザホテル台北、大安区)と台北晶華酒店(リージェント台北、中山区)は既に満室となった。他のホテルも大みそかが近づくにつれ、予約率が100%近くなるとみられる。

 12月31日の平均宿泊料金は、台北101に近い台北W(W台北、信義区)と台北寒舎艾美酒店(ルメリディアン台北、信義区)で2万5,000台湾元(約9万1,000円)以上で、高層からの広い展望を楽しめるシャングリ・ラ・ファーイースタンで2万4,500元。台北文華東方酒店(マンダリンオリエンタル台北、松山区)も2万元に達する。

 中山区大直に位置し、遠くから台北101の花火を鑑賞できる台北万豪酒店(台北マリオット・ホテル)、台北美福大飯店(グランド・メイフル・ホテル台北)は1万5,000元前後。

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 リージェント台北の場合、台北101からは遠いが、温暖な台湾で年末年始を過ごしたい日本人客の予約によって、早くも2~3カ月前に12月31日の予約率が100%近かった。日本旅行業協会(JATA)によると、台湾は年末年始の人気旅行先として4年連続で1位になっている。

五月天がけん引

 台中市でも、12月22日から1月6日まで、人気ロックバンドの五月天(メイデイ)が台中洲際棒球場(台中インターコンチネンタル野球場)で計10回のコンサートを予定しており、延べ25万人の来場者がホテル需要をけん引する。国際観光ホテル、デザイナーズホテル、小型ビジネスホテルも予約率が90%以上に達した上、料金が1~2割値上がりしている。特に4連休は既に満室に近い状況だ。

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 台中市の今年1~9月のホテル稼働率は57.18%だったが、11月以降は台中世界花卉博覧会(台中フローラ世界博覧会、台中花博)、台湾国際工具機展(台湾国際マシンツールショー、TMTS)、メイデイのコンサートと、ホテル需要を喚起するイベントが続いている。

宿泊費補助が効果

 高雄市でもホテル需要は高く、昨年に続いて今年も大みそかが満室となった水京桟国際酒店(H2Oホテル)は「昨年は直前1~2週間に予約が入ったが、今年は11月時点で既に満室になった」と説明した。屋上プールバーで行う年越しパーティーも予約がいっぱいになった。

 また、大みそかの予約率が80%を上回る高雄国賓大飯店(アンバサダーホテル高雄)は、政府の宿泊費補助キャンペーンによって、予約が例年より半月早く埋まったと説明した。

 宿泊業者の中には故意に「大みそか1泊5万元」などの表示を行うところも出ている。実際に5万元で販売するのではなく、利用者の注目を集めて、早めの予約を促す戦術で、効果を挙げているという。

【表】