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作成日:2008年6月13日_記事番号:T00008115
台北環状MRT、初期ルートの13年完成は困難に
台北の都市交通システム(MRT)環状線の第1段階に当たる大坪林(台北県新店市)~五股工業区(台北県五股郷)の15.8キロの区間が、台北県議会が12日に工事入札の延期を決定したことによって、当初予定していた2013年完工のスケジュールが遅れることが確実な見通しとなった。13日付蘋果日報が報じた。
台北県議会議員の李肇南氏によると、台北市捷運工程局が昨年3月に提出した車両の速度規格は「運行能力は1時間最低でも80キロ、平均速度35キロ」だったが、今年4月には運行能力が「1時間70キロ」に引き下げられた。
12日開かれた説明会で李議員は、「特定のメーカーに受注させることを意図したものだ」と批判し、台北市捷運工程局の説明を求めたものの、満足のいく回答は得られなかった。このため、台北県議会は工事入札の発注延期を決議した。
台北環状MRTは、台北市木柵を起点に、新店、中和、板橋、新荘、台北市外双渓を結ぶ。第1段階の路線工程は4月に行政院会の承認を得ており、400億台湾元(約1,420億円)の予算も確定している。
台北県の姿勢に対し、台北市捷運工程局では、「入札が1日遅れれば、竣工も1日遅れる。原料コストが値上がりする中、今後の工事のコスト増は台北県が負担すべきだ」と批判している。