中台間で7月4日からの航空機の週末直航チャーター便の就航が決まったが、最短ルートの飛行に関しては政府部内の調整が難航し、当初は香港上空経由のう回ルートを飛行することが避けられない見通しとなった。13日付蘋果日報が伝えた。
最短ルートの採用は、台湾側の調整の遅れから13日まで北京で行われた台湾の海峡交流基金会(海基会)と中国の海峡両岸関係協会(海協会)のトップ会談でも取り上げられなかった。
桃園空港から上海に向かう場合、交通部民用航空局が想定する最短ルートの所要時間は1時間7分で、香港飛行情報区を経由した場合より1時間23分短い。このため、利用者からは「第三地経由では直航そのものの意味がない」と反発の声が上がっている。
香港上空を経由した場合でも、従来のように地上での乗り継ぎは必要なくなるため、中国各地への所要時間は従来の3~6時間が1時間半~3時間45分に短縮される。しかし、最短ルートを飛べないことで、直航のメリットは遠回りにならない広州線を除き半減した形だ。
民用航空局の林信得副局長は、「直線ルートの技術的部分について検討を進めているが、国家安全に関係するため、国防部との合意が成立し、行政院大陸委員会で最終決定する必要がある」と述べた。中台双方は直航便専用の最短飛行ルートを設定することで基本合意しているが、台湾側で軍から異論が出ているという。
海基会の高孔廉秘書長は「現段階では問題を単純化し、現在の方式(香港上空経由)を採用するのが早いと判断した」と説明した。