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台北市立動物園の団団、世界初「銀歯のパンダ」に


ニュース 社会 作成日:2018年12月25日_記事番号:T00081189

台北市立動物園の団団、世界初「銀歯のパンダ」に

 台北市立動物園で飼育されているジャイアントパンダ、「団団(トゥアントゥアン)」が今月9日、歯から血を流しているところが見つかり、医療チームが診断した結果、断裂部を治療するとともにチタン製の銀歯が施されることが決まった。その結果、団団は世界唯一の「銀歯のあるパンダ」となった。

/date/2018/12/25/18kakomi_2.jpg銀歯をかぶせてもらった団団。台北動物園では、動物医療の発展にとって画期的な出来事と自賛している(24日=中央社)

 台北市立動物園によると、飼育員が今月9日に団団の定例トレーニングを行っていた際、左上の犬歯が欠け、流血していることに気付いた。獣医師のほか、歯科医、麻酔科医らが集まって診察を行った結果、団団の左上犬歯の欠けた部分から歯髄腔が露出する状態となっていることが分かり、ウイルス感染のリスクがあるため、直ちに歯の内部の治療と詰め物が施された。なお犬歯が欠けた原因は、食事の際、団団は左側でかむ癖があったためと推測される。

 その後、医療担当チームは、団団が今後もササの茎をかみ砕いて食べることができ、かつ犬歯が再び欠けることのないよう、銀歯をかぶせることを決めた。パンダがササをかみ砕く際、その犬歯には非常に大きな力がかかるため、銀歯の材質は金属、しかも現在、歯のかぶせ物としては最も強度が高いとされるチタンが採用されることとなった。

 まず12日に団団の犬歯の型を取った後、ウイルス感染により炎症していた部分を除去。さらにMTAセメントで神経を保護する処置を施した。そして23日、犬歯にチタンの銀歯をかぶせるための施術が行われ、無事成功した。

 パンダの寿命は飼育下で20~30年とされるが、団団は現在14歳。今回の銀歯施術を聞いたパンダファンからは「人間の高齢者と同じように団団もいずれ歯がなくなってしまうのか」と懸念する声が聞かれる。これに対し台北動物園の曹先紹広報担当は、高齢になった動物は歯の状態が良好かどうかによって栄養の摂取能力が左右されるため、今後も団団の歯の健康を注視していくコメントした。