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OBIファーマ、新薬贈収賄事件で無罪判決


ニュース 医薬 作成日:2019年1月3日_記事番号:T00081288

OBIファーマ、新薬贈収賄事件で無罪判決

 台湾浩鼎生技(OBIファーマ)の乳がん新薬をめぐる贈収賄事件で、士林地方法院は昨年12月28日、収賄罪で起訴された中央研究院(中研院)元院長の翁啓恵被告、贈賄罪で起訴されたOBI董事長の張念慈被告にいずれも無罪を言い渡した。29日付工商時報が伝えた。

/date/2019/01/03/09obi_2.jpg無罪判決の理由を説明する李世華・士林地方法院行政庭長。事件は、台湾のバイオ医学産業の発展に悪影響を与えたとされる(28日=中央社)

 事件は中研院が開発した乳がん新薬の技術移転に関連し、翁被告が2012年に張容疑者からOBIの株式300万株を取得し、高値で売り抜け、1億台湾元(約3億5,000万円)近い利益を上げたとされるものだ。また、中研院から張被告系の企業に「酵素糖分子」に関する技術が不当に無償で供与されていた。

 士林地方法院は、翁被告と張被告が長年の友人関係にあり、翁被告が取得した株式は自己資金による取得だったほか、何らかの代償を求めたものではなかったと指摘。また、技術移転の最終決定権は副院長にあり、決裁は副院長が行ったものだったなどとして、2人に無罪を言い渡した。

 翁被告は「正義は認められたが、名誉を回復するのは難しい。今後は研究に専念し、台湾の科学技術の発展と人類の健康のために力を尽くしたい」とコメントした。