ニュース 電子 作成日:2019年1月8日_記事番号:T00081352
化学世界最大手、独BASFの台湾支社の重要幹部が、離職した5人と共に、半導体の製造工程で使われる化学品に関する重要な技術情報を中国企業に漏えいしたとして、内政部警政署刑事警察局に営業秘密法違反の容疑で拘束された。8日付蘋果日報が報じた。
BASFは台湾積体電路製造(TSMC)など台湾大手メーカーにも化学品を供給している。中国企業への技術漏えいは、個人の利益のために台湾全体の利益を損なう悪質な行為だが、後を絶たないのが現状だ(7日=中央社)
拘束されたのは台湾BASFの、世界の電子材料業務およびエンジニアリング業務の責任者を務めていた黄奕霖容疑者(44)と、同社を離職した40歳から55歳までの男5人。
黄容疑者ら6人は、中国・江蘇省江陰市の江化微電子材料から、台湾BASFの退職した工場長を通じて接触を受け、硫酸やアンモニアなどの化学品の高純度化の技術を、会社のコンピューターから複製して江化微電子材料に渡し、それぞれ2億台湾元(約7億円)の報酬を得ようとした疑いが持たれている。
江化微電子材料は、現在建設中の化学品工場で利用する目的で、黄容疑者らを抱き込んで技術情報の提供を受ける計画だったとみられる。
台湾BASFは、6人が漏えいした同社の重要技術、研究開発(R&D)コスト、および将来の業務損失額は、合わせて1億ユーロ(約120億円)に上ると表明した。
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