蔡英文総統が、習近平中国国家主席による「一国二制度」の下での統一の呼び掛けに断固拒否を示したことに対し、世界各国の学者や元官僚ら44人が米国時間の８日、蔡総統を支持する公開書簡を発表した。10日付蘋果日報などが報じた。
44人は米国在台協会（ＡＩＴ）元台北事務所長のウィリアム・スタントン氏とスティーブン・ヤング氏、米ヘリテージ財団の元シニア研究員のジョン・タシク氏、米法律家で作家のゴードン・チャン（章家敦）氏ら、米国、カナダ、オーストラリア、英国、フランスなどの学識者らから成る。
公開書簡は、蔡総統を落ち着いた性格と慎重な手法で国際社会における台湾の存在感を高め、台湾の得難い民主主義を堅持していると評価。台湾住民に対し、団結し、民主的プロセスで選ばれた総統を支持するよう訴えた。台湾は中国の脅威を受けており、政治的立場の異なる台湾人が争いを続ければ、高圧的な北京の指導者に台湾社会を分断するチャンスを与え、台湾が中国にのみ込まれることが避けられなくなると警告した。
総統府は公開書簡に対し、脅威に対抗し、民主制度を守る台湾を国際社会の友人たちが支持していることを知らせてくれたと感謝を表明。台湾は民主主義を堅持する信念を引き続き全世界に伝えていかねばならないと表明した。
