ニュース 社会 作成日:2019年1月16日_記事番号:T00081530
蘇貞昌行政院長が就任当日の14日に桃園国際空港を視察し、中国で猛威を振るっている豚の伝染病「アフリカ豚コレラ」の台湾への感染拡大防止のため、入境者に対する荷物検査の比率を100%に引き上げるよう指示したことを受け、15日から各空港で検査率が大幅に引き上げられた。すると、X線検査機や検疫探知犬の数が足りず、人手に頼らざるを得なかったことから、空港内には検査待ちの長い行列ができた。
空港職員は、荷物検査率を100%に引き上げれば、入境に1時間以上かかると述べた(15日=中央社)
桃園国際空港の第2ターミナルでは15日、荷物の検査率を50%まで引き上げ、特に中国や香港、ベトナムなど感染リスクの高い国・地域からの入境者に対する検査が強化された。ただ、検査員やX線検査機の数が十分ではないことから、順番待ちの列は100メートルに及んだ。この日、荷物から持ち込みが禁じられている肉製品が発見されることはなかった。
高雄国際空港(小港空港)では検査率を80~90%に引き上げ、入境者が飛行機を降りてから荷物検査を終えるまで約30分を要した。ピーク時にはさらに時間がかかったもようだ。
税関職員によると、桃園空港には現在、X線検査機が24台設置されているが、入境者の荷物検査の比率を100%に引き上げるなら、10台追加する必要がある。1台当たり200万台湾元(約700万円)、計2,000万元の費用が掛かる他、調達に当たっては競争入札などの手続きが求められるため、導入は早くとも8カ月先となる。
検査要員も100人追加する必要がある。税関職員の雇用には、公務員試験の合格者に最短でも1年の訓練を受けさせなければならず、直ちに十分な人数を確保することは難しい。
また、台湾には全土で47頭の検疫探知犬が活躍しており、うち25頭が桃園空港で任務に当たっているが、現状でも頭数が不足している。検査率を引き上げるなら、さらに不足するが、探知犬の育成には当然、時間がかかる。2022年に76頭まで増やすことが目標だ。
税関職員からは、1日当たりの入境者が大幅に増える春節(旧正月、19年は2月5日)連休をどう乗り切るかが課題との声が上がっている。春節連休に台湾入境を予定している場合は、空港を出るまで長い時間がかかると覚悟しておいた方がよさそうだ。
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