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サムスン初5Gスマホ発表へ、高価格にサプライヤー懸念


ニュース 電子 作成日:2019年1月17日_記事番号:T00081537

サムスン初5Gスマホ発表へ、高価格にサプライヤー懸念

 韓国メディアの報道を基に17日付経済日報などが伝えたところによると、世界で初めて第5世代移動通信(5G)に対応するとみられるサムスン電子のスマートフォン旗艦機種「ギャラクシーS10X」は160万~180万ウォン(約15万5,000~約17万5,000円)と、アップルの「iPhone XS Max(テン・エス・マックス)」に迫る高価格になるもようだ。上半期発売で最も注目されている機種ながら、iPhone同様に高価格が嫌気され販売が振るわなければ、台湾サプライヤーにとって期待外れに終わる恐れがある。

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 報道によると、ギャラクシー10周年を記念した「ギャラクシーS10X」は、ノッチ(凹型の欠き取り)に代わり、カメラ内蔵パンチホール(穴あき)デザインで真の全画面ディスプレイを実現する。6.7インチで、6カメラ(前面2個、背面4個)、ディスプレイ埋め込み型の超音波式指紋認証を搭載するとされ、昨秋発売のiPhone新機種などスマホ販売が振るわない中、同機種の売れ行きが今年上半期のハイエンドスマホ市場を占うと目されている。2月20日に米国で発表、3月29日に発売される見通しだ。

 同機種には、▽大立光電(ラーガン・プレシジョン)、スマホ用レンズ▽業成控股(ゼネラル・インターフェース・ソリューション・ホールディング、GIS)、タッチパネル▽双鴻科技(オーラス・テクノロジー)と超衆科技(CCI)、放熱モジュール▽台湾晶技(TXC)、水晶デバイス──などが部品を供給するとされる。高価格でも新機能搭載など見合う価値があると消費者に受け入れられれば、サプライヤー各社が恩恵を受けそうだ。

低価格モデルも

 サムスンは、2月20日に米サンフランシスコで開く新製品発表会で、「ギャラクシーS10」シリーズの計4機種を発表するとされる。「ギャラクシーS10X」以外の機種は、早ければ3月8日に発売されるようだ。

 このうち、5.8インチディスプレイを搭載するとされる低価格モデルの「ギャラクシーS10ライト」は、80万~90万ウォンとなるようだ。華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)など中国ブランドに対抗し、新興国市場を狙うとみられる。

 「ギャラクシーS10」の標準モデルは6.1インチディスプレイで、超音波式指紋認証などを搭載するもようだ。

 上位モデルの「ギャラクシーS10プラス」は6.4インチディスプレイで、▽5カメラ(前面2個、背面3個)▽超音波式指紋認証──を搭載し、価格は140万~160万ウォンとみられている。

 市場調査会社、集邦科技(トレンドフォース)は、サムスンはロー~ハイエンド機種のラインアップをそろえているが、新興国市場では中国ブランドがさらにローエンドに向かっているため、サムスンの成長は困難との見方を示した。ただ、サムスンは今年もスマホ世界市場シェア20%で首位を維持すると予測した。

折り畳み式モデル同時発表か

 観測によると、サムスンは世界初の折り畳み式(フォルダブル)スマホ「ギャラクシーF」も、2月20日に同時発表する可能性がある。価格は1,500~2,500米ドルとされ、限定100万台との見方が出ている。

 同機種は7.3インチの有機EL(OLED)ディスプレイ搭載で、折り畳み時のサイズは4.6インチとなるもようだ。ラーガンなどが部品を供給するもようだ。

 折り畳み式スマホはアップルも開発しているとされるが、発売は2020年とみられている。

【図】