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作成日:2008年6月16日_記事番号:T00008166
DRAM価格、「大きな値上がりない」=キングストン創業者
メモリモジュール世界最大手の米キングストン・テクノロジーの創業者で、台湾出身の孫大衛副総裁は16日付工商時報とのインタビューに対し、低迷するDRAMおよびNAND型フラッシュメモリー価格について、「既に谷底は過ぎたが、メモリーメーカーの生産能力は下がっておらず、下半期に大きな値上がりは望めない」との見方を示した。
孫副総裁によると、DRAMについては各社とも資本支出を減らしているが、最大手のサムスンは逆に今年100%の生産能力拡充を予定している。これにハイニックス、エルピーダメモリがシェア維持のためと追随するか否かが今回の景気低迷がどれくらい長引くかを解く鍵となると語った。
さらに茂徳科技(プロモス・テクノロジーズ)とハイニックスのような提携関係の再編がどのような影響をもたらすかについて、「再編が起きたとしても、生産能力は増える一方で、直ちに景気が良くなることはない」との見方を示した。
コンシューマ向け電子製品が主な応用先であるNAND型フラッシュメモリについては、現在米国サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題および原油価格高騰の影響から消費が冷え込む中、需要の回復は当分見込めないとさらに厳しい見方を示した。