ニュース 電子 作成日:2019年1月23日_記事番号:T00081661
スマートフォン大手、華碩電脳(ASUS)と宏達国際電子(HTC)は昨年12月の携帯電話販売台数の台湾市場シェアが計14.5%と、過去最低まで落ち込んだ。OPPO広東移動通信など中国ブランドは4社計20.5%で、6ポイント以上の差が続いている。巨大な内需を背景に生産コストを抑え、コストパフォーマンスの高い製品を生み出す中国ブランドに、地元の台湾ユーザーさえも奪われた格好だ。23日付蘋果日報などが報じた。
台湾での昨年12月携帯電話販売台数は57万8,000台で、前月比4万台減少、前年同月比3万6,000台減少した。ブランド別の順位は▽アップル、シェア28.3%▽サムスン電子、18.8%▽ASUS、9.7%▽OPPO、9%▽ソニー、6.5%▽華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)、5.3%▽HTC、4.8%▽小米集団(シャオミ)、4.1%▽ノキア、2.9%▽シュガー(中国の新興メーカー)、2.1%──だった。
ASUSとHTCは昨年6月、シェア計21.6%で、中国勢の計23%に初めて抜かれた。7月に台湾勢24.1%、中国勢23.7%と取り返したものの、8月に再度抜かれ、9月以降はシェアが計16%以下まで低下し、中国ブランドとの差が6~7.2ポイントまで拡大している。
スマホの販売業者は、ASUSとHTC製品の魅力が低下し、台湾の消費者が地元ブランド支持をあきらめ、他ブランドに目を向けた結果、中国ブランドのシェアが拡大したと分析した。
スマホ販売不振に直面する中、ASUSはゲーミング(ゲーム用)製品、HTCはバーチャルリアリティー(VR)に注力している。ASUSに追い抜かれたHTCは、シャオミにも追い上げられている。
iPhone、起爆剤ならず
2018年通年の台湾での販売台数は660万台で、前年比約1割減少した。
通信キャリアが昨年5月に打ち出した月額499台湾元(約1,770円)の第4世代移動通信(4G)データ通信使い放題プランが人気を博し、本体が割引となる通信プラン申し込みが先送りされた。その結果、6月の販売台数は45万台と、従来の60万台水準より25%減少した。
また、9~10月発売のiPhone新機種が非常に高価格ながら新味に欠け、買い替えが見送られた。その結果、10月以降の販売台数も64万台、61万8,000台、57万8,000台と振るわなかった。
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