鴻海科技集団（フォックスコン）傘下のコネクターメーカー、鴻騰精密科技（ＦＩＴ）は、同じ鴻海グループのシャープ傘下のレンズメーカー、カンタツ（栃木県矢板市）の株式4.6%を３億円で取得すると発表した。31日に手続き完了を予定する。ＡＤＡＳ（先進運転支援システム）用レンズなどの分野を強化する狙いだ。30日付経済日報が報じた。
カンタツに対するシャープの持ち株比率は53%。ＦＩＴはカンタツ株取得を通じてシャープの提携を強化できる。
ＦＩＴは昨年２月、シャープとの合弁で無人自動運転車向けのＡＤＡＳ用レンズの開発、設計、生産、販売を行う新会社を設立すると発表していた。投資額は30億2,200万台湾元（約107億円）で、出資比率はＦＩＴが51%、シャープが49%。
鴻海はレンズ事業の強化を続けており、▽大立光電（ラーガン・プレシジョン）▽玉晶光電（ジニアス・エレクトロニック・オプティカル、ＧＳＥＯ）▽亜州光学（アジア・オプティカル）──などとシェアを争うと予想されている。
