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金管会、中銀の金融緩和政策に苦言


ニュース 金融 作成日:2008年6月17日_記事番号:T00008183

金管会、中銀の金融緩和政策に苦言

 
 行政院金融監督管理委員会(金管会)の張秀蓮副主任委員は16日、金融機関が保有する過剰流動性の指標となる超過流動準備金が4兆2,800億台湾元(約15兆2,000億円)に達し、市中に供給された資金が十分に活用されていないとして、中央銀行の金融緩和政策に苦言を呈した。

 張副主任委員は資金だぶつきの背景について、「産業構造の変化、企業の海外移転、マクロ的環境の影響もあるが、中央銀行の金融政策も一因だ」との認識を示した。金管会や銀行幹部の中には中銀の通貨政策に対する異論が少なくないという。

 張副主任委員はまた、昨年の金融機関による投資と融資の伸び率が2.4%まで低下していることを挙げ、資金のだぶつきに懸念を表明した。

 銀行幹部からも同様の意見が相次ぎ、だぶついた資金が中銀定期預金(NCD)の形で還流しており、銀行融資が公平価値による損失計上対象となる来年以降は、「現在よりもNCDへの預け入れ比率が高まる」(第一銀行・楊太平副総経理)との声が出ている。