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記事番号:T00081869
2019年2月11日15:47

 中華航空(チャイナエアライン)の操縦士(パイロット)の労働組合が8日より発動したストライキで、3日間で欠航は53便、遅延は8便と同社便全体の1割に上り、春節(旧正月)連休期間中の乗客1万人以上の足に影響が及んだ。11日夕方に行われる2度目の労使協議次第では、さらに長期化する恐れがある。輸送需要のピーク期に当たる春節連休にストを回避できなかったことで、同社の信頼性は著しく低下した。11日付蘋果日報などが報じた。

/date/2019/02/11/00chinaair_2.jpg中華航空の謝世謙総経理(左)らは8日、ストで乗客に不便をかけたと謝罪した(8日=中央社)

 パイロットが加盟する桃園市機師職業公会は今月1日の臨時会議で、もはや中華航空と協議の余地はないとしてストを決議。8日午前6時より無期限ストを発動した。

 8日は14便、9日は17便、10日は22便が欠航となった。11日は中華航空のパイロット1,336人のうち45%に当たる600人以上がストに加わり、台北(桃園)~高松をはじめ、中国(アモイ、海口)、香港、プサン(釜山)、プノンペンや、高雄~香港、バンコクなどの他、ローマ、ウィーン、バンクーバー、ブリスベン、シドニーなど往復・片道の28便が欠航、12日はウィーン発台北行き1便の欠航が決まっている。

/date/2019/02/11/00china_2.jpg春節連休中の突然のストライキで、帰省や旅行の予定が狂った乗客も少なくない(9日=中央社)

 王国材・交通部政務次長は、ストに加わるパイロットは徐々に増えているが、春節期間の1日200便余りから、通常の100~150便に戻るため、今後も運航の8割を維持できると述べた。11日午後5時に2度目の労使協議を予定しており、交通部は折衷案を提示し、労組に譲歩を求めていると語った。

支出増5億元も

 労組の要求は▽8時間以上の長距離路線はパイロット3人体制、12時間以上は4人体制▽副操縦士のトレーニングの透明化▽労組加盟者に対する圧力禁止▽不適任幹部の更迭▽長栄航空(エバー航空)同様の年末手当(ダブルペイ)支給──。9日の労使協議合意に達したのは「12時間以上の長距離路線はパイロット4人体制」のみで、残りは第2回協議に持ち越された。

 スト発動から3日間の売上損失は7,800万台湾元(約2億8,000万円)と見込まれている。仮に▽8時間以上で3人体制、3億元▽12時間以上で4人体制、1,000万元余り▽既に合意済みの飛行安全手当支給、1億2,000万元──が加われば、中華航空は5億元の支出増となる。

 一方、中華航空の地上職員約100人近くは11日午後、交通部に出向き、「旅客を人質にしている」「恥を知れ」などと叫び、ストに抗議の意を示した。同社航務処行政部の李晶婷経理は、パイロットのストは社会に混乱をもたらしていると非難した。この他、中華航空パイロットの待遇は既に法定以上だ、旅客だけでなく旅行会社にも迷惑をかける、春節期間のストで他の職員が忙しくなるなどの声が相次いだ。

スト予告期間の制定を

 前回の中華航空のストでは、客室乗務員が待遇改善を求め、欠航122便、2万人の足に影響し、損失は10億元に上ったものの、22時間で終結した。今回はスト開始から11日正午時点で既に78時間に及んでいる。

 中華民国旅行商業同業公会全国聯合会の蕭博仁理事長は、海外同様、スト発動の10~15日前の予告や、払戻規定を法制化するべきだと訴えた。

 産業界では、スマートフォン向けメモリー、プリント基板(PCB)など電子部品の多くはスピードが求められるため空輸が多く、中国から日本、韓国、東南アジアや米国向けなどで桃園空港はハブの役割を果たしているため、影響が懸念されている。

 これに対し中華航空の幹部は、2月は貨物便のオフシーズンの上、米中貿易戦争のために昨年末までに輸送が済んでいる貨物も多く、一部欠航でも対応できると指摘した。

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