ニュース 社会 作成日:2019年2月18日_記事番号:T00082021
15日夜、新北市の運動場でマラソンの練習をしていた中年男性が突然倒れ、周囲の人が対応に戸惑っていた際、16歳の少年が自ら進み出て見事な心肺蘇生法(CPR)を施し、男性の命を救った。
成育中さん(左2)は、中学校の授業では相手が人形だったので、今回とても緊張したが助けたい一心だったと振り返った(17日=中央社)
倒れた男性(51)は17日に開催されたマラソン大会に出場するため、15日夜に新北市新店区の北新小学校のグラウンドで練習していたところ、午後9時過ぎに突然意識を失って倒れた。
これを見て周囲にいた大勢の市民が男性の元へ集まってきたが、どうすればよいか分からずただ見守るだけだった。そんな時、サッカーをするためにちょうどこのグラウンドへやってきた少年が倒れた男性の前に膝をついた。そして頸(けい)動脈に指を当てて脈がないことを確認すると、すぐに「1、2、3」と数えながら重ねた両手で心臓マッサージを始めた。
少年の冷静な行動に周囲の人々も落ち着きを取り戻したのか、ある者は携帯電話で救急隊の出動を要請、ある者は作業をしやすいよう、携帯電話のライトで少年の手元を照らすなどして協力した。
しばらくして救急隊が到着し、自動体外式除細動器(AED)による除細動(電気ショック)を行ったが、その際も少年は電気ショックの合間に心臓マッサージを施し続けた。その結果、男性の心臓は再び動き始め、幸い一命を取り戻した。お手柄の少年は自分の名を告げることなくその場を立ち去った。
その後、新北市政府消防局は17日、フェイスブック(FB)上に「命の恩人を探しています」というタイトルの記事を少年の画像とともに投稿した。すると、記事はまたたく間に拡散され、1時間足らずで「五峰中学校出身の成育中さん(16)ではないか」とのコメントがユーザーから寄せられた。その情報が成さんの父親の元へ届き、彼が息子に確認したところ、「ああ、僕だよ」と認めた。
父親はFBに「これはうちの末っ子だが、彼は(救命措置を施したことを)特になんとも思っていない」とコメントしたものの、成さんは同日午後、両親とともに消防局へ出向き、表彰を受けることとなった。
今回のニュースについてインターネット上では「素人が安易に救命措置を施して助けることができなかった場合、裁判沙汰になるのではないか」と不安視する声も出たが、専門家は「緊急医療救護法」と「刑法」で責任が免除されると指摘。安心して人助けをしてほしいと呼び掛けた。
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