ニュース 社会 作成日:2019年3月5日_記事番号:T00082279
2月末、大勢の若者でにぎわう台北市の繁華街、西門町(万華区)で回収されたごみ袋の中から、生後間もない乳児の遺体が発見された。警察が調べた結果、台湾を訪れていた若い外国人の男女2人組のうち、女がホテル内で出産し、男が生ごみ回収用の容器に捨てた疑いが強まっている。
新北市新店区にあるごみ回収会社の従業員は2月26日午前、各地から集められた生ごみを整理していた際、一つだけ黒い袋があったため、開けてみると中から生まれて間もないとみられる乳児の遺体が。慌てて警察に通報した。
その後、警察の調べにより、黒いごみ袋は西門町で回収されたものと判明。周辺の監視カメラの映像を調べた結果、捨てたのは西門町のホテルに宿泊していた男であることが分かった。
男は前週19日に女友達とシンガポールから来台し、西門町のホテルに滞在していた。カウンターでの手続きに対応したホテル従業員は、チェックインの際、連れの女の腹は大きかったのに、26日のチェックアウト時にはへこんでおり、「魔法のように感じた」と証言している。
事件はシンガポールでも大きく報道された。男の両親は自国メディアの取材に対し、「息子の女友達は妊娠もしていないし、乳児の遺棄などしていない」と容疑を強く否定。しかし台湾の警察は、2人が泊まった部屋の浴室から採取した血液と、発見された乳児のDNAが一致したと発表。また女が来台中に大きなおなかを抱えてショッピングする監視カメラの映像も明らかとなった。
シンガポールでは、計画的に乳児を殺害して有罪判決を受けた場合、最低でも終身刑または10年以下の懲役刑、最悪の場合「謀殺罪」で死刑が適用される可能性がある。一方、台湾では殺人を犯しても死刑になることは少なく、母親が生まれたばかりの乳児を殺害しても最高で懲役5年となっている。このため、この男女は、台湾の法律が「寛容」なことを知った上で訪台、出産し、遺棄する計画を立てた疑いが持たれている。
シンガポールと台湾との間には犯罪容疑者の引き渡し条約が締結されていないため、台湾で2人を取り調べることは難しいとみられる。しかしシンガポールの刑法には「海外で国内法に違反する行為を犯した場合、国内で犯した場合と同様の処罰を受ける」との規定があり、台湾側は相手国から要請があれば証拠を提供できるという。
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