ニュース

記事番号:T00082310
2019年3月7日15:39

 7日付工商時報などによると、ファウンドリー世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)はこの第1四半期、中国のスマートフォン大手、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)傘下の海思半導体(ハイシリコン・テクノロジーズ)からの受注が2割増え、上半期はハイシリコン向けのウエハー投入枚数がアップル向けを上回り最大となる。台湾サプライヤーにとって、ファーウェイの重要性がますます高まっている。

/date/2019/03/07/tsmc_2.jpg

 設備業者によると、TSMCの第1四半期のハイシリコン向けウエハー投入枚数は、8インチと12インチ合計で月間8万枚以上に達し、前年同期比2割以上増加した。第2四半期は、ファーウェイのシェア拡大目標達成と、1月にTSMCで発生した製造トラブルによる不足解消のため、ハイシリコン向けの投入枚数をさらに数千枚を拡大する。これにより、TSMCは上半期、ハイシリコン向けウエハー投入枚数がアップル向けを上回る見通しだ。

 今年、スマホ市場が前年比3~5%縮小するとみられる中、ファーウェイは出荷台数2億5,000万~2億6,000万台、前年比3割増を目指している。

 証券会社によると、ハイシリコンはファーウェイのスマホ用以外にも、テレビやセットトップボックス(STB)用チップもTSMCに委託生産しており、既にTSMCの売上高の8~9%を占めている。ただ、高単価のスマホ用に7ナノメートル先進プロセス製品を主力とするアップルが、依然、発注金額や単価では最大顧客であることに変わりはないと指摘した。

 ただ、ハイシリコンは、TSMCが今年第3四半期に量産を開始するEUV(極端紫外線)リソグラフィー技術を導入した7ナノプラス製品を採用するとみられており、TSMCにとって重要性はさらに高まりそうだ。

新機種向けの調達本格化

 観測によると、ファーウェイは3月末に6.1インチ有機EL(OLED)パネル搭載のスマホ新機種「P30」と6.5インチ搭載の「P30プロ」を発表する他、ローエンド市場向けに低価格の「栄耀20」を投入する見通しで、台湾サプライチェーンからの調達が本格化している。

/date/2019/03/07/tsmc_2.jpg

 証券会社は、ファーウェイはハイシリコンのプロセッサー「麒麟」の採用を、ミドル~ローエンドスマホへも拡大する可能性があり、台湾のIC設計、聯発科技(メディアテック)も一部の受注が期待できると指摘した。この他、▽聯詠科技(ノバテック・マイクロエレクトロニクス)、ドライバIC設計▽頎邦科技(チップボンド・テクノロジー)、ドライバICパッケージング・テスティング(封止・検査)▽易華電子(JMCエレクトロニクス)、チップ・オン・フィルム(COF)基板──など、台湾サプライヤーの受注の大幅拡大が期待できると分析した。

 なお、ファーウェイが米国による制裁への懸念から、日本の大手メーカーに対し、スマホ部品の供給積み増しを求めていると日本経済新聞が報じたことについて、台湾区電機電子工業同業公会(TEEMA)の徐興副秘書長は、台湾企業からの調達量への影響はないとみられ、ファーウェイは引き続き重要なパートナーであり続けると分析した。

【表】

ニュース記事検索