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飲酒運転者が葬儀場で講習、命の尊さ学ぶ


ニュース 社会 作成日:2019年3月8日_記事番号:T00082359

飲酒運転者が葬儀場で講習、命の尊さ学ぶ

 2014~18年に飲酒運転で検挙された延べ約43万人は、再犯が8万8,000人と2割以上を占めており、件数ベースでは55万件のうち再犯は21万件と4割近くに上る。飲酒運転の累犯者に命の尊さを学ばせるため、交通部公路総局の手配により7日、新北市立葬儀場の「板橋殯儀館」で講習会が開かれた。

/date/2019/03/08/19car_2.jpg林秘書長は、再犯を起こせば、次はあなたが葬儀場で横たわることになるかもしれないなどと訴えた(7日=中央社)

 台湾飲酒運転防止協会の林美娜秘書長によると、葬儀場での講習会は、人の命ははかなく、いったん事故を起こせば取り返しのつかない事態を引き起こし、加害者と被害者の家族双方に大きな苦しみをもたらすと飲酒運転の検挙者に理解してもらうために実施された。

 講習会には76人の飲酒運転累犯者が参加。7日午後1時から4時にかけて、板橋殯儀館の黄芳子館長から、遺体がどのような手順で弔われるかについて説明を受けながら館内を見学し、霊安室や遺体を運ぶ台車などを目の当たりにした。

 告別式場内には一般の葬儀と同様の装飾が施され、部屋の前面には「過去5年間に飲酒運転が原因で死亡した3,088人の霊を悼む」と書かれた黒い縁取りのプレートがつり下げられた。傍らに置かれた台の上にはひつぎが乗せられ、場内はまるで本当の告別式のような陰鬱(いんうつ)な雰囲気が立ち込めた。

 講習会に参加した一部の検挙者から「飲酒運転が原因でこれほど多くの人が命を落としているとは知らなかった」と驚きの声が上がるなど、一定の教育的効果があったようだ。講習会後に行われたアンケートでは、「葬儀社での実施は他の場所より効果がある」との結果が出ており、今後は常態化が検討されている。