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記事番号:T00082438
2019年3月14日15:53

 受動部品最大手、国巨(ヤゲオ)傘下で、共にアルミ電解コンデンサーを手掛ける智宝電子(TEAPOエレクトロニック)と凱美電機(ジャミコン)が13日、合併することを発表した。証券会社は、ヤゲオグループは受動部品市場の調整期入りを見越して昨年より傘下企業の再編を進めており、両社合併もその一環との見方を示した。14日付経済日報などが報じた。

/date/2019/03/14/00top_2.jpgジャミコンの翁董事長(右)は「重要部品の総合サプライヤー」が目標と語った。左は智宝電子の張董事長(13日=中央社)

 合併は株式交換により実施する。存続会社となる智宝電子が自社株1.165株をジャミコン1株と交換し、ジャミコンの全株式を約51億台湾元(約184億円)で取得する。6月5日に開く株主総会で合併案の承認を求め、主管機関の承認後、9月30日の合併を予定する。新社名は「凱美電機」で、智宝電子が改名する。資本金は23億3,500万元、ヤゲオと傘下の国新投資の出資比率は約5%の予定だ。

 智宝電子は、2015年6月よりジャミコンに出資、16年には董事の過半を押さえ、持ち株比率は43%に達していた。

 合併後の新会社のアルミ電解コンデンサーの売上高比率は約50%で、同分野で台湾3位に浮上する。ヤゲオグループの弱い部分であるため、合併は競争力強化を図る意図がありそうだ。

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補完効果に期待

 ジャミコンの翁啓勝董事長は、両社は既に2年以上の協力関係にあり、合併によって製品拡大と技術向上を狙うと共に、顧客に高品質でフレキシブルな製品ラインアップを提供し、第5世代移動通信(5G)、車載用、モノのインターネット(IoT)──の三大商機を獲得していくと説明した。グループ傘下でLAN変圧器を手掛ける帛漢(ボスハンド・エンタープライズ)や、8.05%を出資するセラミック基板の同欣電子工業との協力も強化する。

 智宝電子の張維祖董事長は、ジャミコンは大型アルミ電解コンデンサーや日本の受託生産市場の顧客およびシェアを有しており、相互補完効果が見込めると期待感を示した。

 受動部品市場が10年来の好況を見せていた昨年、ヤゲオは外部企業の買収を積極的に進めた。しかし、業界景気の反転を受けて、証券会社は、同グループの近年の急激な拡大戦略はいったん整理することが必要になったと指摘した。智宝電子とジャミコンの合併はその端緒で、こうした動きはまだ始まったばかりとみている。

今年の見通し慎重

 なお、ジャミコンの翁董事長は足元の第2四半期の見通しについて、3月受注が低迷しており、中国での労働者不足のあおりも受け、良くないと述べた。現在は目先の注文が多く、スケジュールに基づいた注文は少ないと指摘した。

 智宝電子の張董事長も、今年通年の見通しを昨年よりも慎重視していると明らかにした。

【表】

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