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記事番号:T00082464
2019年3月15日15:38

 大手レストランチェーンでホテル事業も手掛ける海覇王集団は14日、競売に出されていた高雄市のランドマークの高層ビル「高雄85大楼(85ビル)」の中高層階部分を落札した。五つ星ホテルや複合商業施設を導入する計画。高雄生まれの同社は、韓国瑜市長の経済振興への熱意が入札の決め手となったと説明、今後も高雄への投資を拡大する方針だ。15日付蘋果日報などが報じた。

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 落札したのはホテルの「楽活商旅」が入居する34~35階と、「君鴻国際酒店(85スカイタワーホテル)」が利用する37~85階の計3万2,000坪余り。落札価格は54億4,026万8,000台湾元(約197億円)で、最低制限価格を1万元上回った。競売は今回が3回目で、1回目と2回目は買い手がつかなかったため、最低制限価格を約31億元引き下げて行われた。海覇王は子会社の「凱徳唐」を通じて落札した。

 海覇王の荘栄徳総裁と荘自立董事長は、10日前に韓市長と面会している。荘栄徳総裁は、韓市長の経済発展への意欲に「涙が出るほど感動した」と説明。入札は韓市長から影響を受けてのことと明言し、「企業は行動によって(韓市長を)支持するべきだ」と語った。

 ただ、今回の入札で債務者の億大聯合と君鴻国際酒店のうち、億大聯合は、幸福人寿保険を舞台とした資産着服事件で懲役10年の判決を受け服役中の鄧文聡氏が設立した企業で、海覇王が落札した階層は処分禁止の対象となっている。海覇王が所有権移転を受けるには、最高法院による同処分の取り消しが必須で、移転が順調に進むか否かは予断を許さない。

ブリーズ南山参考に

 海覇王は、同ビルを入手した後、下層部は飲食複合商業施設とする計画だ。投資額は現時点で未定。荘自立董事長は、台北市信義区に1月にオープンしたショッピングセンター(SC)「微風南山(ブリーズ南山)」を参考に、多数の新しい飲食ブランドや業態を85ビルに導入したいと語った。

 ホテルは五つ星クラスを導入すると説明した。85ビルでのホテル開業によって、同グループのホテル事業全体の総客室数は3,000室を超えることになる。海覇王の李日順総経理は、韓市長のもたらす「韓流」が宿泊稼働率を1~2割押し上げると期待感を語った。

 蘋果日報は、ホテルは傘下の高級ブランド「城市商旅(シティースイーツ)」や「徳立荘(ミッドタウン・リチャードソン)」などの導入が考えられると報じた。不動産情報会社、寛頻房訊科技の徐華辰広報担当は、自社ブランドのホテルを導入する攻めの戦略も、現在の君鴻国際酒店に経営を委託する守りの戦略も考えられると指摘した。

 君鴻国際酒店は現在、客室数592室で、平均客室単価は2,750元、客室稼働率は6割余り。今後は、平均客室単価約3,000元、客室稼働率7割以上を目指すとみられる。

 1972年に高雄で創業した海覇王は、飲食、物流事業の他、2005年に城市商旅を設立しホテル事業に参入。その後、台北市西門町に徳立荘をオープンさせ、18年には同ホテル内にビュッフェレストラン「徳立荘中庭餐庁」を開設、飲食分野の強みを生かしつつホテル事業を強化している。

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