ニュース

記事番号:T00082542
2019年3月20日15:16
ニュース 商業・サービス
セブン-イレブン、無人店舗計画を中止

 コンビニエンスストア最大手のセブン-イレブンが、人件費圧縮を狙って導入した無人型店舗の展開計画を中止する。機械化された温かみのない店舗や、ハードルの高い決済操作が消費者の支持を得られなかったためで、今年の新規出店を取り止める。ハイテク技術を利用したコスト削減の方向性に一石を投じることになる。20日付経済日報などが報じた。

/date/2019/03/20/00top_2.jpg今年はイノベーションによる構造調整と安定成長を目指すと黄総経理。店舗当たり1日売上高は2割増の10万元を見据える(19日=中央社)

 セブン-イレブンを展開する統一超商(プレジデント・チェーンストア)の黄瑞典総経理は19日、無人型店舗「X-STORE」は投資に見合うだけの利益を回収できておらず、今後、展開を続けることは困難との考えを示した。同社は昨年、無人型店舗2店をオープンし、開店直後は多くの客が訪れたものの、しばらくすると近隣の有人店舗が混雑することが常態化したことで、消費者は温かみのあるサービスを求めていることが分かったと説明した。

 無人型店舗では機器の操作に戸惑う客も多く、中でもセルフレジスターの利用難度が高かったという。特定の電子マネーでの支払いが求められること、利用に登録が必要なこと、人手が必要な各種サービスを提供しないことなども利用者に敬遠された理由とみられる。

 黄総経理は、今後の無人化の方向性について、スマート型自販機で行うと説明、年内に現在の30台から500台に拡大する予定だ。店舗入り口に設置したスマート型自販機で▽飲料▽調理済み食品(鮮食)▽おつまみ・スナック──などを販売し、母店舗のレジ決済時間短縮、学校付近の店舗での放課後に非常に混雑する状況の改善などの効果を期待する。賞味期限や在庫のより効率的な管理も可能だ。

自販機で深夜営業代替

 黄総経理はまた、一部の店舗で、深夜営業を中止してスマート型自販機での販売に切り替えることも想定していると述べた。深夜シフトの人員不足、賃金上昇、労働基準法(労基法)の厳格化といった構造的な問題を、AIoT(人工知能+モノのインターネット)によるスマート技術で乗り越える考えだ。

 セブン-イレブンでは、既に全店舗5,300店のうち、400店が24時間営業を実施していない。大半は▽都市交通システム(MRT)駅▽工業区▽学校──などの施設内店舗だが、加盟店オーナーが本部に申請すれば必要に応じた営業時間の短縮が可能で、24時間営業は強制ではない。

年内100店拡大

 黄総経理は、年内に台湾で100店の純増を目指す考えも示した。日本や中国のセブン-イレブンから独自商品の導入を進め商品力を強化する他、プレミアムコーヒー導入店を1,000店まで拡大、現在9業態ある複合型店舗は、商圏に合わせた展開によって店舗数を大幅に拡大する計画だ。

 海外事業は、フィリピンで300店純増の2,900店を目指す。120店展開する中国の上海市と、25店展開する浙江省でも、今年から加盟店を募集して版図拡大を図る。

 統一超商の2018年連結売上高は2,448億8,800万台湾元(約8,900億円)で、前年比10.7%増だった。会計事務所、デロイト&トウシュの調査によると、昨年の世界小売業売上高で148位につけ、台湾で唯一250位入りしている。

ニュース記事検索