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記事番号:T00082579
2019年3月21日15:41

 経済部統計処が20日発表した2月の輸出受注総額は289億米ドルで、前月比28.6%減、前年同月比10.9%減と、4カ月連続の前年割れだった。春節(旧正月)連休が昨年より3日長かったことに加え、世界的なスマートフォンとノートパソコンの販売不振や、米中貿易戦争を受けた中国の設備投資減少を反映した。前年割れは6月まで続く見通しで、下半期に好転するかは米中交渉の行方が鍵を握ることになる。21日付経済日報などが報じた。

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 前年同月比10.9%減は、2016年5月以来で最大の下げ幅で、経済部の従来予測の1.4~4.5%減を大きく上回った。これについて統計処の林麗貞処長は、スマホ買い替え周期が伸びたことによる需要減退が予想より深刻で、サプライヤー全体の受注が減少したと指摘した。スマホを含む情報通信技術(ICT)製品は79億米ドルで、前年同月比11.1%減少した。3カ月連続の減少だ。

 その他の主要製品も軒並み減少し、半導体など電子製品は73億3,000万米ドルで8.1%減だった。スマホ、ノートPCの需要減による在庫調整、仮想通貨ブームの退潮の影響を受けた。ネットワーク関連とサーバーの受注は増加し、下落幅を抑制した。

 液晶パネルなど光学器材は15億7,000万米ドルで、8.8%減だった。中国でのテレビ用大型パネル生産ライン開設による価格下落を反映した。ただ、バックライトモジュールは受注増で、下落幅を緩和した。

機械24%減、過去10年で最悪

 従来型産業も、中国需要減退で下げ幅が大きかった。このうち、機械は12億9,000万米ドルで、24.5%減と過去10年で最大の下げ幅となった。米中貿易戦争による中国メーカーの投資意欲減退で、設備需要が減少した。

 ベースメタルは18億2,000万米ドルで、15.8%減だった。米国の対中制裁関税、欧州のセーフガード措置の影響を受けた。

 化学品は16億2,000万米ドルで、9.7%減だった。需要回復はみられず、原油価格反発後も製品価格が調整期にある。

 プラスチック・ゴム製品は15億米ドルで、9%減だった。中国での需要減で、一部の製品の価格が下落した。

 2月の輸出受注の海外生産比率は48.7%で、前月比2.1ポイント減、前年同月比0.16ポイント増だった。昨年通年の52.1%を下回り、企業の台湾生産回帰を反映している。

日本のICT、85%増

 主要国・地域別では、日本が18億9,000万米ドルで、前年同月比0.3%の増加にとどまった。ただ、ノートPC受注が高成長をみせ、ICT製品が85.1%増加した。プラスチック・ゴム製品、ベースメタルも10%以上の成長をみせた。

 この他は、▽欧洲、53億6,000万米ドル(前年同月比18.8%減)▽中国(香港含む)、73億4,000万米ドル(14.3%減)▽東南アジア諸国連合(ASEAN)、29億1,000万米ドル(13.8%減)▽米国、78億8,000万米ドル(5.5%減)──で軒並み減少した。

6月まで減少続く

 1~2月の輸出受注総額は693億9,000万米ドルで、前年同期比8.1%減少した。

 3月の輸出受注総額見通しについて林処長は、前年同月比6.8~9.2%減の385億~395億米ドル水準との予測を示した。6月までは減少が続くものの減少幅は今後縮小すると予測、米中貿易交渉に進展がみられれば下半期はプラス成長に転じる可能性もあると期待感を示した。

【図】

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