ニュース 社会 作成日:2019年3月21日_記事番号:T00082590
台湾も日本同様、「看護師」といえば女性というイメージが強いが、近年は男性の看護師が急速に増えており、過去7年で2.67倍に増加した。ただ産婦人科など、男性看護師が立ち入りにくい分野もあるようだ。
衛生福利部(衛福部)の統計によると、2018年、台湾における男性看護師は4,432人に、11年の1,657人から増加した。看護師の男女比は1対82から1対36へと、男性の比率が大幅に上昇した。大学や専科学校(高専などに相当)の看護課程を卒業する男性は過去14年で7倍近く増えた。
台北栄民総医院(タイペイ・ベテランズ・ジェネラル・ホスピタル)初の男性看護師長となった戴宏達氏によると、男性看護師は救急救命室、手術室、集中治療室、精神科での勤務や、事務職、教職に従事することが多く、産婦人科や小児科は比較的少ないという。
その理由について戴氏は、看護服を着た男性が、けげんな目で見られにくいことを挙げた。この他、急患や重症患者を対象とする治療現場では急を要し、チームワークが特に重要で、男性看護師が性別によるストレスを感じずに能力を発揮できるためと指摘した。
一方、馬偕紀念医院(台北市中山区)の手術室で勤務する男性看護師の李奕霆氏は、「産婦人科の実習の際は、確かに難しさを感じた」と語った。産婦人科では子宮の位置を確認したり、会陰の傷害の程度を評価することを学ぶ必要があるが、多くの妊婦が男性看護師の同席を拒否したため、実習の際は部屋の外で待機し、後で教師から口頭で説明を受けたそうだ。
こうした問題について台湾護理学会の王桂芸副理事長は、職場での仕事ぶりに男女差はないが、男性の医師が女性の患者に対応する際は、中華圏における性に対する文化的背景や、患者のプライバシーを考慮して、女性の看護師が同席することが理想的で、男性の看護師が女性の患者を看護する際も同様だと指摘した。
ただ、男性看護師が産婦人科に従事する場合は2人の看護師が必要になることや、女性患者にきまりの悪い思いをさせたくないという理由で、他の科を選択する男性看護師が多いという。
さまざまな職業で男女比が接近する中、今後も男性看護師が増える傾向は変わらず、病院でナース服を着た男性を見かける機会も増えることだろう。
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