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薬価引き下げ公式、健保署が見直し検討


ニュース 医薬 作成日:2019年3月22日_記事番号:T00082606

薬価引き下げ公式、健保署が見直し検討

 全民健康保険による薬価引き下げを受け、抗うつ剤「プロザック(百憂解)」と抗生物質の「チエナム(泰寧)注射液」の台湾での販売が相次いで中止されることとなった事態について、衛生福利部中央健康保険署(衛福部健保署)の李伯璋署長は21日、「薬価は計算公式によって算出しているが、現在法改正を検討している」と述べた。22日付工商時報が伝えた。

 李署長は「薬価の計算公式を見直し、一部の医薬品の価格が低く抑えられ過ぎないようにしたい」と説明した。薬価引き下げに対する製薬業界の反発に歩み寄る姿勢を示した格好だ。

 李署長はまた、今後の薬価調整はさらに細やかに行い、個別の医薬品に対する評定管理によって、市民の医薬品使用権益に影響を与えないようにすると説明した。

 李署長は米製薬大手メルク・アンド・カンパニーが台湾市場への供給中止を表明したチエナムについて、シェアが86%に達しており、ジェネリック医薬品(後発医薬品)も多くはないとし、患者の治療に影響が生じかねないことから、メルクとの調整を続けていく意向を示した。

/date/2019/03/22/09drug_2.jpg健保署の聯栄恒・医審薬剤組科長は20日、薬価調整は市場価格の調査を基にしている上、計算公式に3~5%の幅を持たせており、製薬会社が損することはないと説明していた(20日=中央社)