ニュース 金融 作成日:2019年4月1日_記事番号:T00082753
今年4~5月は日本円への両替額が過去最高を更新する見通しだ。例年、花見シーズンに訪日する台湾人が多く、日本円への両替が通常より1~2割増える上、今年は日本のゴールデンウイーク(GW)が10連休で現金切れが懸念されているためだ。銀行業界は、台湾での事前の両替を呼び掛けている他、レート優遇キャンペーンを展開している。1日付経済日報が報じた。
今年のゴールデンウイークは新天皇即位に伴い、4月27日から5月6日まで10連休で、日本の金融機関は原則休業する。現金自動預払機(ATM)の現金不足が懸念される他、為替レートの変動を招く可能性もある。台湾の銀行は訪日旅行予定者に対し、早めに両替するよう呼び掛けている。
例年、桜の花見や紅葉狩り、クリスマスや年末年始のシーズンは外貨への両替が増える。うち花見シーズンは上半期のピークで、オフシーズンの月との差は3~4割に上る。
銀行間資金決済ネットワークシステムの運営会社、財金資訊(FISC)の統計によると、台湾での2018年の日本円への両替は1兆2,271億8,300万円と、前年比11.3%増えた。1カ月当たり平均1,023億円に対し、5月は1,052億3,700万円に上った。
昨年の訪日旅行者は延べ483万人で、児童節と清明節の連休がある4月は46万8,000人で過去最高に達した。
窓口以外の両替増加
就業前や就業後など銀行の営業時間以外に、外貨現金の引き出しが可能なATMやインターネットバンキングを利用して、外貨両替を行う人が増えている。FISCの昨年の統計によると、銀行の営業時間外の▽午後5~12時▽午前8~9時──の外貨両替取扱件数は4,533件と、15年の2,127件から2.13倍に増加した。
外貨ATMは13行で657台あり、上位4行が▽中国信託商業銀行(中信銀、CTBCバンク)、152台▽玉山商業銀行(Eサン・コマーシャル・バンク)、138台▽永豊商業銀行(バンク・シノパック)、119台▽台新国際商業銀行(台新銀行)、101台──で77.6%を占める。
中信銀は17年末に米ドルや日本円、人民元の現金引き出しができる外貨ATMを導入した。昨年の取引件数は前年の3倍で、うち日本円が5割近くを占めた。
玉山銀は4月1日から5月末まで、同行の外貨ATMで外貨を引き出した場合、優遇レートを適用する。米ドルは0.05台湾元、日本円は0.001元の優遇。同行のキャッシュカードを利用した場合、人民元と香港ドルも0.02元優遇し、手数料5元(約18円)を免除する。4月よりインターネットバンキングやモバイルアプリでの外貨への両替でもレート優遇を行う。
ただ、銀行の営業時間外の外貨両替は取引全体の5.84%、全行のATM2万9,600台に対し外貨ATMは2.2%にすぎない。拡大の余地はまだ大きそうだ。
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