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生保業界の包括損益、過去最悪の赤字


ニュース 金融 作成日:2019年4月1日_記事番号:T00082770

生保業界の包括損益、過去最悪の赤字

 生命保険業界22社の2018年の財務諸表が出そろい、業界全体の包括損益(純損益+その他の包括損益)は過去最悪の5,008億台湾元(約1兆8,000億円)の赤字だった。昨年第4四半期に株式や債券が大幅に値下がりし、含み損が7,381億元に上ったことが主因だ。純損益は948億元の黒字だった。30日付工商時報が報じた。

 17年は包括損益が2,552億元の黒字、純利益が1,235億元だった。

 昨年第4四半期の純資産減少を受け、生保上位7社のリスクベース自己資本比率(RBC)はいずれも300%を下回り、250%以上を維持したのも国泰人寿保険(キャセイ・ライフ・インシュアランス)、富邦人寿保険、中国人寿保険、台湾人寿保険のみだった。

 ただ、生保各社は3月に開いた業績説明会で、今年は株価の回復が見込まれる他、債券金利の低下で債券価格が上昇するとみられるとの認識を示した。実際に3月下旬時点で、生保大手6社の純資産ベースでの含み損の大半が含み益に転じたとされる。

 一方、昨年末の総資産ベースでみた業界ランキングでは、1位の国泰人寿(6兆3,900億元)に次ぐ2位に富邦人寿(4兆3,885億元)が入り、南山人寿保険(4兆3,651億元)は3位に後退した。