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記事番号:T00082807
2019年4月3日15:49
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ミシュラン効果絶大、売り上げ倍増

 台北のレストランを格付けした「ミシュランガイド台北」は昨年3月の初発行以来、三つ星を唯一獲得した広東料理の「頤宮(ル・パレ)」の売上高が倍増、二つ星、一つ星獲得店も売上高や来店客が1~3割成長するなど、絶大な宣伝効果を発揮している。来週10日の第2回発表に向け、星評価の獲得店はメニューの改善、接客スタッフの増員などサービス向上に躍起になっており、こうしたコスト上昇がメニューの大幅値上げを招いているとの声もある。3日付蘋果日報が報じた。

/date/2019/04/03/00top_2.jpg「ル・パレ」は予約電話が大幅に増加したため、回線を8本増やして対応している(フェイスブックより)

 台北駅近くの最高級ホテル「君品酒店(パレ・デ・シン)」の最上階17階にある「ル・パレ」は、今も予約の電話が絶えず、ディナー、休日はほぼ満席だ。同店によると、平均客単価は3,500台湾元(約1万2,600円)へと、従来の1,800元から94%上昇し、来店客のうち外国人観光客が約半分と、従来の1割未満から拡大した。

 ただ、三つ星を維持するためのプレッシャーがかかり、活ロブスター使用量を増やすなどメニューを改善。ホールスタッフや外国語対応が可能なスタッフを増やしたり、座席数を180席から140席に縮小したりと、サービスの質向上に余念がない。

 二つ星を獲得した台北喜来登大飯店(シェラトングランド台北ホテル)にある四川・揚州料理レストラン「請客楼(ゲストハウス)」は、売上高が2割増、来店客が1~2割増え、特に日本や香港からの観光客が多いと説明した。現在は、半月~1カ月前の予約が必要な状況だ。

新規客が増加

 一つ星を獲得した広東料理「雅閣」がある台北文華東方酒店(マンダリンオリエンタル台北)の李佳燕公関総監は、「雅閣」は売上高が27%増加し、来店客は18%増え、客単価は8%上昇したと説明した。初めて来店する人のために定番メニューを取りそろえたミシュランお薦めセット(8,800元)を始めた。

 一つ星を獲得した日本料理の「鮨隆」と「吉兆割烹寿司」は、毎月月初に翌月の予約受付を開始しており、1週間で満席になるという。「鮨隆」の楊永隆料理長は、知名度が向上したことで、初めての来店客が4割を占め、そのうち半分が外国人だと語った。「吉兆割烹寿司」の許文杰料理長は、売上高が20~25%増えた他、昼食時もほぼ満席だと語った。星評価の維持を目指して食材をアップグレードしたことで、コストは20%増えたと語った。

9割値上げも

 昨年3月の発表当時、星獲得レストラン各店は値上げしないと口をそろえたが、実際には大幅な値上げが行われている。

 「ル・パレ」は、昨年9月に福州葱油餅(ねぎ入りおやき)を580元へと、従来の300元から93%値上げした。「請客楼」は、豚タンとミミガー(豚の耳)を使った看板メニュー料理を280元へと、従来の240元から17%値上げした。同店は、平均上げ幅は6~10%で、量も50%増やしており、定期的な値上げにすぎないと強調した。

 「雅閣」は、看板メニューのチャーシューを980元へと、従来の680元から44%値上げした。「吉兆割烹寿司」は、ディナーセットを4,500元へと、従来の3,500元から29%引き上げた。同店は、内容をアップグレードしたので値上げではないと説明した。

 各店は、食材変更などメニューのアップグレード、人件費の増加を値上げの理由に挙げているが、消費者からは、ミシュランの星評価獲得を名目に値上げをしていると不満の声が出ている。

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