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石化業界の生存競争、来年から激化=台塑董事長


ニュース 石油・化学 作成日:2008年6月20日_記事番号:T00008283

石化業界の生存競争、来年から激化=台塑董事長

 
 台湾塑膠工業(フォルモサ・プラスチックス)の李志村董事長は19日、今年末から中東のエチレンメーカーが相次いで生産能力を拡張して供給過剰になる見通しのため、来年、再来年は石油化学業界の生き残り競争が激しくなるという見方を示した。20日付蘋果日報などが報じた。
  
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 李董事長によると、来年は中東全体でエチレンの生産能力が600万トン以上増え、ポリエチレンやエチレングリコールなどの製品の生産量も拡大。コスト面で有利な立場にある中東メーカーが市場シェアを拡大するため、価格の引き下げを行う恐れがあるという。

 台塑はポリエチレン類の税引前利益は同社全体の8%にすぎず、中東メーカーの値下げの影響は大きくはないとみており、たとえシェアが減少することになっても値下げ競争には加わらない考えだ。李董事長は、「来年以降、中小メーカーが淘汰され、大手メーカーが有利になっていくだろう」と指摘した。

 今年は中東地域でエチレンの生産能力が前年比4.5~4.8%増に当たる570万~620万トン増加するが、中国、ロシアなどの新興市場の需要も4.9%増加する見通しだ。このため、同社の利益は前年比で微減にとどまるという予測を示した。