ニュース 社会 作成日:2019年4月10日_記事番号:T00082907
警察や海洋委員会海巡署から成る捜査チームは9日、聖徳太子の肖像がデザインされた旧1万円札の偽札を中国から5億円分密輸し、販売したとして新北市鶯歌区在住の女を逮捕した。女は持ち込んだ偽札を再度海外へ持ち出し、「価値が上がる」とだまして売ることで荒稼ぎしていた。
陳容疑者から押収した大量の偽札や債券。警察は点検するだけで疲れてしまったという(9日=中央社)
台湾の警察は2017年8月に日本の警察から、日本円の偽札の密輸に台湾人が関わっているとの通報を受け、1年以上にわたり捜査を進めた結果、鶯歌区に住む女、陳美栗容疑者(67)が複数回にわたり中国から偽造された各国の紙幣を台湾へ密輸していたことを突き止めた。
そして今月2日、陳容疑者の自宅を捜索したところ、旧1万円の偽札2億2,879万円分や実在しない「100万米ドル紙幣」3枚、ドイツ・マルク表示の偽債券5億マルク分を発見、押収した。
警察の調べに対し陳容疑者は、12年9月に中国から旧1万円の偽札5万枚を台湾へ持ち込んだ後、「聖徳太子のデザインされた1万円札はコレクション価値が高く、値上がりする可能性がある」とだました上で、2億5,000万円分を630万米ドルで売ったと供述した。販売先は日本や東南アジアで、詐欺グループが仲介したようだ。
陳容疑者は旧1万円の入手先について「第二次世界大戦終戦後、日本政府が国民党に支払ったもの」と説明し、偽札を保管していた木箱にも「中華民国」と入った封印を施し、それらしい体裁を整えていた。
なお海巡署関係者によると、日本円紙幣は紙質が特殊で色合いが黄色がかっていることから、偽造されることは世界的に見てもまれだという。今回見付かった偽札は日本人でも見分けがつかないほど精巧に作られており、日本の警察を驚かせたそうだ。
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