ニュース 社会 作成日:2019年4月11日_記事番号:T00082938
台湾の中央研究院(中研院)天文及天文物理学研究所や日本の国立天文台など世界60以上の天文研究機関が参加する国際共同プロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」は10日、台北市を含む世界6都市で同時に発表会を開き、銀河の中心にある巨大ブラックホールの撮影に世界で初めて成功したと発表し、画像を公開した。その中で中研院の研究者が人類で初めてブラックホールの姿を目撃していたことが明らかとなった。
初公開されたブラックホールの画像。地球から5,500万光年のかなたに存在する(10日=中央社)
発表によると、EHTはチリ、メキシコ、米国、スペイン、南極にある8つの電波望遠鏡を連動させ、地球の直径に相当する仮想望遠鏡を実現し、これまで不可能だった巨大ブラックホールの姿を捉えることを目指していた。
今回発表されたのは、おとめ座銀河団の楕円(だえん)銀河M87の中心に位置する巨大ブラックホールで、2017年4月に撮影された後、各国・地域の研究機関が約1年半かけてデータを解析し、ブラックホールの姿を浮かび上がらせることに成功した。
台北での発表会で司会を務めた中研院の廖俊智院長は、今回のブラックホール撮影において台湾の研究機関は8つの電波望遠鏡のうち、ハワイのジェームズ・クラーク・マクスウェル望遠鏡とサブミリ波干渉計、チリのアルマ望遠鏡の建設や運用に関わったと説明。さらに撮影された画像データの解析やコンピューターを使ったブラックホールのシミュレーションに中研院が参加するなど、今回の成果に大きな貢献を行ったことから共同発表会開催地の一つに台北市が選ばれたと強調した。
また台北での発表会で解説を行った中研院所属の日本人研究者、浅田圭一氏は、公開された真っ暗なブラックホールを中心とし、周囲を新月のようにオレンジ色の輪が取り囲む映像は昨年6月の時点で既に得られていたと説明した上で、中研院・天文及天文物理学研究所の研究員は、世界で初めて実際のブラックホールを目撃したと明らかにした。
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