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記事番号:T00082943
2019年4月12日15:35

 スマートフォン用カメラレンズ最大手、大立光電(ラーガン・プレシジョン)の第1四半期純利益は50億5,400万台湾元(約183億円)で、前年同期比26%の増益となった。3月発売の「ギャラクシーS10」シリーズ向けでサムスン電子のサプライチェーン入りを果たした他、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)の新機種「P30プロ」で世界初の潜望鏡(ペリスコープ)レンズが採用されるなど、高い技術力が評価を受けている。12日付経済日報などが報じた。

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 ラーガンの林恩舟董事長は11日、サムスンに供給していることを初めて公に認めた。ラーガンはこれまで、「韓国系顧客」に供給しているとの表現にとどめていた。新旗艦機種「ギャラクシーS10」シリーズには、1台当たり3~6個のカメラが搭載されている。こうしたスマホへのカメラ搭載数増加、口径拡大など規格向上の潮流が、ラーガンの利益を押し上げている。

 一方ファーウェイは11日、台湾でも新機種「P30」シリーズを発表した。このうち「P30プロ」は、量産機として世界初の潜望鏡レンズを採用し光学ズーム10倍を実現、アウトカメラは4台搭載した。「P30」シリーズは、既に販売が始まった欧州の一部で昨年の「P20」シリーズの販売台数を200~400%上回っており、台湾などでも販売好調が期待される。台湾での販売価格は「P30」が2万900元、「P30プロ」が2万9,900元から。予約販売を開始しており、引き渡しは20日からだ。

/date/2019/04/12/00top_2.jpgファーウェイの台湾新製品発表会には、ラーガンの林恩舟董事長(右2)など主要サプライヤー12社が招かれた(11日=中央社)

スマホ上位3社を手中に

 ラーガンは昨年、主要顧客であるアップルのiPhone新機種の販売が振るわなかったことで、例年は需要期の11月から売上高が前月を下回った。こうした中でも、昨年世界首位のサムスンからの受注獲得、3位のファーウェイへの出荷拡大が貢献しており、外資系アナリストはラーガンの売上高に占める中韓顧客の構成比は、第2四半期に5~6割に達するとみている。

 ラーガンの中韓顧客出荷拡大は、iPhone一辺倒だった台湾サプライチェーンの変化を反映している。ファーウェイの今年の出荷台数見通しは2億6,000万台で、アップルを抜いて首位のサムスンに迫るとみられており、重要度がさらに高まりそうだ。

Q2、4割増収へ

 ラーガンの第1四半期連結売上高は98億2,400万元で、前期比21%減、前年同期比では11%増加した。新機種向けモジュールの利益率が低いため、粗利益率は64.24%と前期比5.16ポイント下落した。

 4、5月売上高について林恩平執行長はそれぞれ前月を上回るとの見通しを示した。外資系アナリストは、第2四半期売上高は前期比35~40%増もあり得るとみている。ファーウェイの他、iPhoneの値下げ販売戦略も貢献しそうだ。

潜望鏡で6Pも

 潜望鏡レンズの今後の開発について林恩平執行長は、次世代機種では6枚プラスチックレンズ(6P)設計の採用が可能との見通しを示した。従来型スマホカメラのような厚さ制限問題がないため、現行機種の5枚プラスチックレンズ(5P)設計からアップグレードができる。林恩平執行長は、今後もミドル~ハイエンドレンズに注力し、稼働率向上のためにローエンドを受注することはないと自信を示した。

【図】

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