ニュース 社会 作成日:2019年4月12日_記事番号:T00082962
英医学誌「ランセット・プラネタリー・ヘルス」にこのほど掲載された論文によると、自動車やバイクの排ガスなど交通機関が引き起こした大気汚染が原因でぜんそくを患う子供(1~18歳)の年間10万人当たりの発症数で、台湾は世界で4番目に多いという残念な結果が明らかとなった。
今回発表された論文は、子供のぜんそくと二酸化窒素(NO2)の関係を考察したものだ。二酸化窒素は交通機関による大気汚染の主な成分で、これが原因でぜんそくを発症する子供は毎年、世界194カ国・地域で400万人以上に上ることが分かった。
国・地域別の罹患(りかん)状況では、クウェートで年間10万人当たり550人が発症しており、最も深刻だった。これにアラブ首長国連邦(UAE)の460人、カナダの450人、台湾の420人が続いた。
こうしたデータから論文では、交通機関が引き起こした大気汚染と子供のぜんそく罹患率は、強く関係していることが考えられると結論付けている。
一方、衛生福利部国民健康署(衛福部国健署)によると、2017年の統計では台湾における12歳以下のぜんそく罹患率は5.6%で、罹患原因は上位から▽ウイルス感染▽ヒョウヒダニ▽気温の急激な変化▽大気汚染──などとなった。
専門家の医師は、台湾ではぜんそくの発作が原因で死亡する児童の数は年々減少していると指摘。しかし、適切な治療を受けず、炎症を放置すれば、気道が線維化の進行によって狭いままとなり、生涯にわたり苦しむことになると注意を促している。
林口長庚紀念医院・児童アレルギーぜんそくセンターの葉国偉医師も、外出の際には子供にマスクを付けさせ、帰宅した際も服や頭髪、鼻孔に付着した微小粒子状物質をできるだけ取り除くよう提言。また3週間以上、せきが続いた場合は医師の診察を受け、適切な治療を行うことを推奨している。
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