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記事番号:T00082992
2019年4月16日15:49

 鴻海精密工業の郭台銘(テリー・ゴウ)董事長(68)は16日、来年の総統選挙に出馬するか否かを「この2日で決める」と発言し、立候補に関心を抱いていることを明らかにした。郭董事長は鴻海を世界的企業に発展させた手腕から、台湾経済の救世主としての期待感が根強くあり、出馬を決めた場合は選挙動向に大きな影響を及ぼすとみられる。中央社電などが同日報じた。

/date/2019/04/16/00gou1_2.jpg出馬の可能性について語る郭董事長(中)。今後の決定に注目が集まる(16日=中央社)

 郭董事長は16日開かれた「インド太平洋安全保障対話」フォーラムの会場入りの際、「昨晩は眠れなかった。台湾の若者たちのために何ができるかを考えていた」と、出馬の可能性を真剣に検討していることを明らかにした。来年の総統選は、台湾の今後少なくとも20年間の政治、安全保障、経済の方向性を決める転換点との認識で、自身が何をなすべきか考えているという。

 これに先立つ15日、郭董事長は、鴻海の経営で、大きな方向性では引き続き指揮を執るものの、日常の運営は若い人材に任せて第二線に退くと表明し、注目を浴びていた。郭董事長は、50年間働いて引退する計画だったが、45年を迎えた今、残りの5年で国家と社会にさらなる貢献をしたい思いがあり、数日間よく考えたいと話した。

国民党「見極め必要」

 郭董事長はかつて国民党員で、党費未納で現在は党籍を失っているが、熱心な支持者として知られており、同党から出馬する可能性が考えられる。これについて郭董事長は「国民党の予備選挙に参加する場合は、必ず正しいプロセスを踏み、擁立は受けない」との考えを示した。

 国民党の欧陽龍広報担当は郭董事長の発言について、「まだ出馬の可能性を検討するとの段階で、意向をさらに詳しく知る必要がある」と話した。国民党に再入党して候補指名プロセスに参加するのか、または無所属での立候補となるのか見極めが必要で、同党が支持するか否かを語るのは時期尚早との立場を示した。なお、予備選への参加には党籍回復から4カ月が必要で、郭董事長が条件を満たすことは困難なようだ。

 16日付中国時報によると、国民党執行部は人気の韓国瑜高雄市長を擁立することで既に共通認識ができ上がっており、市民へのアンケート調査の結果を通じて韓市長を候補者に立てることを計画しているという。韓市長は同日、「郭董事長が出馬すれば人心が震える」と発言。2020年総統選への立候補については「自分の計画にはない」と従来の立場を繰り返した。

 郭董事長は「台湾のトランプ」として、前回16年総統選でも出馬待望論が持ち上がったことがある。

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