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記事番号:T00083070
2019年4月19日15:49

 ファウンドリー世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は18日の業績説明会で、第2四半期連結売上高は前期比6.5~7.9%の増加となり、過去19四半期で最低利益に終わった第1四半期から回復に転じるとの見通しを示した。ハイエンドのスマートフォンと高性能計算(ハイパフォーマンスコンピューティング、HPC)向けの需要によって、半導体景気は既に谷底を過ぎたとみている。19日付工商時報などが報じた。

/date/2019/04/19/00tsmc_2.jpg魏総裁は半期の力強い成長を見込む(18日=中央社)

 魏哲家同社総裁は、第2四半期に入って世界経済が安定、顧客の在庫解消が進んでおり、今年半ばには例年の水準に回復すると指摘した。下半期には、スマホ新機種やHPC、第5世代移動通信(5G)向けに7ナノメートル製造プロセスチップの生産量が拡大、今年通年の売上高は昨年から横ばいか、小幅成長となるとの予測を示した。

 スマホ需要の減速が懸念される中、同社は、スマホ向け半導体の通年売上高は昨年を上回ると予測。魏総裁は、重要顧客が市場シェアを拡大しており、搭載チップの生産額が引き続き上昇していると説明した。

 証券会社によると、重要顧客は中国スマホ大手の華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)を指す。ファーウェイは新旗艦モデルの販売好調を受け、傘下の半導体メーカー、深圳市海思半導体(ハイシリコン・テクノロジーズ)に対し、TSMCへの発注を第2四半期に拡大するよう指示したとみられ、TSMCの増収への貢献が予想される。

Q1純利益、38%減

 TSMCの第1四半期連結売上高は2,187億400万台湾元(約7,940億円)で、前期比24.5%減、前年同期比11.8%減。粗利益率は41.3%に下落した。純利益は613億9,000万元で、前期比38.6%減、前年同期比31.6%減となり、2014年第3四半期以降で最低だった。何麗梅財務長は、世界的な景気低迷による末端市場の需要減、顧客の在庫過剰などが要因で、さらに1月末に発覚した化学材料の品質不良問題が売上高を3.5%押し下げたと説明した。

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 製造プロセス別の売上高構成比は、7ナノが22%を占めた。16ナノ以下の先進製造プロセスは42%だった。

5ナノ、次世代の主力へ

 同社は16日に6ナノの開発完了を発表しており、6ナノと5ナノの開発の進展について質問を受けた魏総裁は、5ナノについて、ロジック密度が7ナノ比で8割高まると技術的優位性を指摘。その上で、極端紫外線(EUV)リソグラフィー技術の難度から開発は当時は7ナノよりも進展が遅かったものの、5G製品向けの需要が見込めるため、量産スピードは7ナノを上回り、TSMCの次の成長の主力となるとの見方を示した。

 6ナノについては、ロジック密度が7ナノを1割上回り、設計規則(デザインルール)が7ナノと同様のため互換性を有し、顧客は少しの努力で採用可能で、コスト効果が見込めると説明した。

地震の影響なし

 このほか同社は、同日発生した花蓮県を震源とするマグニチュード(M)6.1の地震について、新竹、台中、台南工場、桃園市龍潭区のパッケージング・テスティング(封止・検査)工場のいずれも大きな影響はなかったと説明した。

【表】

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