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台湾の銀行収益力、東南アジアの半分


ニュース 金融 作成日:2008年6月23日_記事番号:T00008310

台湾の銀行収益力、東南アジアの半分

 
 格付け会社のフィッチ・レーティングスは20日、台湾銀行業界の今年の総資産利益率(ROA)は0.4%にとどまるとの予測を明らかにした。2002年以来0.5%を超えたことはなく、アジア各国より著しく劣っている。21日付工商時報が報じた。
 
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 フィッチによると、韓国、香港、シンガポール、中国、タイ、フィリピンの銀行のROAは1%を超えているか、1%に近い水準を維持しており、台湾の銀行の収益力はアジア各国の半分前後にとどまっていることになる。

 調査担当者は「台湾の銀行は規模が小さすぎる上、銀行数が多すぎる。台湾の上位3行の平均資産は1兆5,000億~2兆台湾元(約5兆3,000億~7兆円)だが、日本の上位3行は台湾の20倍以上、中国の上位3行は台湾の10倍以上に達する」と指摘した。このほか、遊休資金が多く、資金が収益力強化に生かされていない上、新商品の開発能力が欠けていることも一因に挙げた。

 フィッチが比較対象として挙げた韓国では、銀行数が通貨危機前の33行から全国規模の7行、地方銀行6行へと集約されたが、台湾の銀行数は依然37行に達している。