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蔡総統が民進党分裂に危機感、世論調査での候補選出


ニュース 政治 作成日:2019年4月22日_記事番号:T00083115

蔡総統が民進党分裂に危機感、世論調査での候補選出

 2020年総統選に向け、民進党の候補争いは蔡英文総統と頼清徳前行政院長の間で候補一本化のめどが立たない中、蔡総統は19日、宜蘭県内で有権者と非公開の座談会に臨み、「党内予備選を実施し、世論調査を行えば競争が生じ、民進党が分裂する。団結できない民進党では台湾は守り切れない」と危機感をあらわにした。20日付中国時報が伝えた。

/date/2019/04/22/19tsai_2.jpg座談会に赴いた蔡総統(中)。民進党に必要なのは団結のみとの立場だ(19日=中央社)

 蔡総統は座談会後、記者団に対し、「団結の力は大きい。予備選には多くの手続きがあるが、支持者を結集させられる方法、団結力を最大限に発揮できる方法を探る必要がある」と語った。

 蔡総統はまた、ラジオ局のインタビューで、蔡総統の支持率が世論調査で低迷している点について、「私の世論調査(での支持率)は政権運営に関するもので、私は必ず傷を負う」とし、「傷は団結によって治すべきで、自分たちで傷に塩を塗れば、治りが遅くなる」とし、党内団結を訴えた。

 一方、頼前行政院長は「予備選は非常に重要な民主的制度であり、その後の団結にもつながる。過去は過去のこととし、前進することが最も重要だ」と述べ、あくまで予備選での候補決定を求めた。

 頼前行政院長は蔡総統が世論調査による候補決定で党が分裂することに懸念を示している点について、「国民党も予備選を実施する。予備選を恐れることはない。離党して出馬するというわけではない」と強調した。

蔡総統優位に=聯合報

 聯合報の世論調査によると、民進党支持者の間では蔡総統出馬への支持率が51%に達し、頼前行政院長の38%を逆転した。有権者全体では、頼前行政院長の支持率が35%、蔡総統の25%を10ポイントリードしている。

 昨年末の調査では、民進党支持者の57%が頼前行政院長の出馬を支持し、蔡総統の出馬を支持する意見は26%にとどまっていた。