ニュース 電子 作成日:2019年4月25日_記事番号:T00083171
半導体用シリコンウエハー世界3位、台湾最大手の環球晶円(グローバルウェーハズ、GW)と大手の中美矽晶製品(シノアメリカン・シリコン・プロダクツ、SAS)は、共に下半期の市況を楽観している。グローバルウェーハズは、8インチウエハー工場がフル稼働で、中国2工場の生産能力を増強する他、イタリアで12インチ工場の建設を検討している。25日付経済日報などが報じた。
グローバルウェーハズは、8インチウエハー需要は力強いとの認識だ。第5世代移動通信(5G)、IoT(モノのインターネット)の発展に伴い、車載用、パワーマネジメント(電源管理)、高周波(RF)、微小電子機械システム(MEMS)、イメージセンサーなどの半導体需要が増加することが理由だ。
同社の8インチウエハー月産能力は140万枚余り。フェローテックホールディングスと合弁の上海工場と杭州工場で、来年末までにそれぞれ月産能力を10万枚、35万枚増強する計画だ。
同社はまた、イタリア北部ノバーラの8インチウエハー工場で残っている3万平方メートルの用地に、8インチまたは12インチウエハー工場の建設を検討していると明かした。現在の年産能力は500万枚と欧州最大で、1,000万枚に拡大する予定だ。
マルコ・シャマンナ工場長は、ノバーラ工場の8インチウエハー生産能力は3年前より4割増えており、昨年売上高はグローバルウェーハズ全体の10%に拡大したと語った。出荷先は欧州が58%を占め、次いでアジアが32%、米国が10%の順だ。昨年の欧州8インチウエハー市場でのシェアは24%で、SUMCO、信越化学工業を上回り、首位だった。
同社は2016年末に米サンエジソンセミコンダクターを買収し、イタリア工場を取得した。ノバーラの8インチ工場の他、メラーノに6インチと8インチのインゴット工場がある。
12インチウエハー価格下落
グローバルウェーハズは24日、メモリーの在庫調整で、12インチウエハーのスポット価格は踊り場に入ったと指摘した。ただ、同社は約90%が顧客との長期契約のため、影響は限定的と強調した。
同社は、日本かシンガポールで12インチウエハー工場を増設する計画を見合わせているが、韓国では予定通り建設中で、来年上半期に量産に入る予定だ。
SAS、太陽電池用1割未満
SASの盧明光董事長は、半導体景気は上半期に底を打ち、下半期は好転するとの予測を示した。5G、AI(人工知能)、車載用などの半導体需要の持続的成長を見込む。
同社は今年第1四半期の製品構成で、半導体用シリコンウエハーが90%以上を占め、太陽電池用は9%まで縮小した。近年の太陽電池景気の低迷を反映した。
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