ニュース 社会 作成日:2019年4月25日_記事番号:T00083195
観光名所となっている台北市万華区の寺院、艋舺龍山寺では5月からろうそくの使用が全面的に禁止される。環境保護を目的とした措置だが、先週パリのノートルダム寺院で発生した火災も導入を後押ししたようだ。
1738年に創建され、約280年の歴史を持つ龍山寺は、毎年延べ200万人の旅行者が訪れる人気観光地でもあり、昨年には「市定古跡」から「国定古跡」に昇格した。
その龍山寺では普段、多くの信徒が赤ろうそくに火をともして神にささげ、前途を照らしてくれるよう祈っている。そしてこのほど、寺院内に「きれいな空気を守るため、また先ごろ発生したノートルダム寺院の火災を考慮し、今年5月より燭台(しょくだい)の使用を禁止するとともに、ろうそくの販売を停止する。ろうそくの持ち込みもしないでほしい」と記された掲示が張り出された。
龍山寺には2層構造の燭台が2基設置されており、ここに備えるための赤いろうそくが境内で販売されているが、5月からは電子式のろうそくが採用されるようで、スタッフが設置準備を進めている。
なお龍山寺では大気汚染対策として、2000年に「金紙」(神に供える紙のお金)を燃やす儀式「焼金紙」を中止、線香を指す香炉を15年に7基から3基へ、17年に1基へと減らす措置を講じている。
龍山寺の「ろうそく禁止令」に対し、大龍峒保安宮(大同区)、指南宮(文山区)、松山慈祐宮(松山区)といった台北市内の著名な寺院はいずれも「追随しない」とコメントした。ただ、保安宮では既にろうそくの小型化を進め、指南宮でもできるだけろうそくの使用を減らす努力を続けている。
こうした措置について民俗学の専門家は「儀式は時代によって変化するもので、重要なのは敬虔(けいけん)の念」と指摘。信徒の間でもろうそく禁止を支持する声は多いようだ。
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